『おじいちゃん、死んじゃったって。』の初日舞台挨拶が11月4日（土）にテアトル新宿で行われ、岸井ゆきの、岡山天音、光石研、美保純、岩松了、小野花梨、赤間麻里子、池本啓太、大方斐紗子、松澤匠、原作・脚本を務めた山﨑佐保子、森ガキ侑大監督が登壇した。

総勢12名のキャスト・監督・原作者が勢ぞろいとなった今回の舞台挨拶。本作が映画初主演となった岸井は劇中で家族や恋人などを演じたキャストを前に「すがすがしい気持ちです」と笑顔で挨拶した。全編を通して熊本県人吉市でロケを行った本作だが「気負いすることもなく、家族（を演じたキャスト）と一緒にお芝居ができたと思い、感謝しています」とコメントし、初主演については「一人でやってるんじゃないと実感した。仕事のスタンスが前向きになった」と今後の女優業にさらなる期待を持たせた。

劇中ではケンカをするシーンなどを演じる岩松と光石だが「喧嘩は楽しかったんですけど、最後に焼き肉を食べに行った」と明かした岩松。光石は「楽しかったけど、いい歳なのでケガをしないように布団を敷いてもらったり、ケアしていただいて助かりました」と語り、場内からは笑いが起きた。その光石は、劇中で娘役を演じる岸井との共演に「共演するたびに顔が違うんです」と明かしたが、岸井は「会った時に『お父さん！』って言ったんですけど、『岸井さん、忙しくしてるの？』って他人行儀で・・・」と寂しげに振り返り、会場の笑いを誘った。

また、劇中で兄妹を演じる岡山と小野は「最初は距離感があった」と岡山が振り返ったが、次第に打ち解けて「途中から本当の兄弟みたいだって言われた」と仲の良さを見せた。その理由を「熊本で泊まり込みだったので、お芝居をしているとき以外も家族の空気だった」と撮影環境の良さが好演につながったことを明かした。

最後に岸井は「一つの家族の映画です。いろんなところで共感できるように、この映画が飛び立って欲しい」と本作をアピールした。

祖父の葬儀をきっかけに、それぞれの事情を抱えた家族が久々に集合する。ある事件をきっかけに、みっともないほどの本音をさらけだし、やっかいだけど“本当の家族”と未来へ踏み出していく珠玉の物語。主演を務めるのは実力派若手女優・岸井ゆきの。ソフトバンク、Microsoft、JRAなど話題のCM演出で注目を集める森ガキ侑大監督の長編デビュー作。

【取材・写真・文／編集部】