、「ハイスコアガール」「でろでろ」などで知られる人気漫画家・押切蓮介の代表作にして伝説のコミック「ミスミソウ 完全版」を実写映画化した本作。逃げ場のない小さな社会で起こりうる嫉妬、虐待、絶望など人間の負のエネルギーが溜め込まれるばかり。雪が舞う雪景色に佇む主人公が見つめる先とは・・・。東京から田舎に転校してきて、壮絶なイジメを受けている主人公・野咲春花役には、本作で初主演を果たした山田杏奈。今、最も勢いのある女優として注目を集めている若手女優の一人である山田の透明感溢れる清純なイメージとは裏腹に、心をえぐられるような熱演に注目だ。
山田杏奈(野咲春花役)コメント
初めて映画の主演をさせていただくということで、不安はありましたが、野咲春花としてこの作品に携わることができて嬉しい気持ちでいっぱいです。原作は出演が決まる前に読んだことがあったのですが、バイオレンス要素だけではなく、人間の心の深いところまで描かれていて魅力的で私自身大好きな作品です。人の心が絡んでいる以上ここまでの復讐劇に発展してしまう可能性はゼロではないし、もしかしたらすぐそばにそんな世界はあるのかもしれないと思いました。学生ものではありますが、キラキラした青春とは別の切り口から誰かを思うあまりに誰かを傷つけてしまう苦しみや切なさを表現したいと思い、精一杯やらせていただきました。たくさんの方に届くことを願っています。
内藤瑛亮監督 コメント
本企画は紆余曲折あり、僕が監督を依頼されたのは、クランクイン1ヶ月前でした。悩みましたが、準備期間の短さへの不安よりも「彼女を撮りたい」という思いが勝り、引き受けることにしました。現場で吹雪のなか静かに佇む山田さんを見て、その直感は正しかったと感じました。彼女の佇まいから発せられる悲哀と透明感のある暴力性は比類ないものでした。とりわけ、一心不乱に殴り殺すアクションは最高でした。惚れ惚れとしました。
東京から田舎に転校してきた主人公・野咲春花は“部外者”として扱われ、壮絶なイジメを受けていた。春花の唯一の味方は、同じように転校してきたクラスメイトの相場晄。彼を心の支えに必死に耐えてきた春花だがイジメは日に日にエスカレートしていった。そして、ある日、激しく燃え上がる炎が春花の家を覆い尽く。思いもよらない悲劇に遭遇した春花の心は、崩壊する── 。厳しい冬を耐え抜いた後に雪を割るようにして咲く花、三角草(ミスミソウ)。春花はミスミソウのように厳しい冬を耐えて、きれいな花を咲かせることができるのか…。春花が選んだ道とは・・・。
映画『ミスミソウ』は2018年4月7日(土)より新宿バルト9ほか全国で順次公開!
監督:内藤瑛亮
原作:押切蓮介 「ミスミソウ 完全版」(双葉社刊)
出演:山田杏奈
配給:ティ・ジョイ
©押切蓮介/双葉社 ©2017「ミスミソウ」製作委員会