人類を14分の1に小さくする世紀の技術が大発見され、「人類の縮小計画」という信じられない夢の計画を描く本作のプレミアイベントとあって、通常とは趣を変えたホワイトカーペットが敷かれ、赤と白を基調としたスタイリッシュで華やかな会場で始まったプレミアイベント。豪華キャストやスタッフ陣を一目見ようと、400人以上もの多くのファンとマスコミ陣が会場に詰めかけ、熱気に包まれるなか、アレクサンダー・ペイン監督、ホン・チャウ、クリストフ・ヴァルツ、クリステン・ウィグらが続々と登場すると、瞬く間に黄色い歓声に包まれ会場は大盛り上がりとなった。
先日発表された第75回ゴールデン・グローブ賞、全米映画俳優組合賞で助演女優賞に堂々初ノミネートを果たし、今後の賞レース、そしてアカデミー賞への期待がかかり多くのマスコミ陣から熱視線を向けられていたホン・チャウは、ジェニファー・メイヤーのジュエリーと、シルバーのスパンコールであしらわれた煌びやかなセミロングドレスを纏って登場。ノミネート後の周囲の反応について「みんなとても喜んでくれているけど。とても凄いことすぎて私自身はまだ現実を処理しきれてないの。私が小さかったときのことを知ってる人はきっと驚くわ。とってもシャイな子だったから、まさか女優になるなんてってね」と、映画出演2作目にして各賞ノミネートを果たしたシンデレラストーリーを初々しく喜んだ。
マット・デイモン演じる主人公ポールが、低収入でストレスが多い日々から逃れ13cmに小さくなることで裕福になれ、大豪邸に住み悠々自適な暮らしをしようと決意する本作。小さくなったポールが出会う謎の男を演じた名優クリストフ・ヴァルツは「文化の背景に関わらず、世界に通じる映画だと思う。東京に住んでいる人も、狭いスペースで上下にたくさんの人が住んでるマンションに暮らしているから、きっとこの作品に共感出来ると思うよ」と、作品で描かれるポールの決断が、実は日本人にも身近なテーマであることを語りました。
さらに、人類を14分の1に小さくするというこのアイディアを描いた名匠アレクサンダー・ペインも日本のファンに向け「僕は日本映画の大ファンだから、『ダウンサイズ』を観てくれたらとても嬉しいよ!国際的で世界に拡がりのある作品にしたかったから、3人の主要な登場人物はアメリカ人、ヨーロッパ人、アジア人にしたんだ。他にも多様な国籍の人を登場させたよ」とメッセージを送ったほか、当日は残念ながら家族の事情でこのプレミアを欠席したマット・デイモンも、過去のインタビューで「僕が演じたポールは、どこにでもいるような、なぜか社会でうまくやっていけない男だ。とても勤勉なんだが、結果として、思っていたようなキャリアは築けず、妻と一緒に暮らしたいような生活をするためのお金も稼げない。だから、今のアメリカの多くの人を代表していると思うよ」と自身の演じたポールの決断について語っており、この突飛な設定がただの遠い世界の話ではなく、ますます身近になり今こそ必見の映画であることが窺える。
プレミアの間、何度も談笑し仲の良さを見せつけ、ファンサービスも熱心にこなしたキャスト陣たち。レッドカーペットが終了し、映画の上映が始まっても会場の外は出待ちのファンで溢れかえり、熱狂的な雰囲気に包まれたプレミアイベントは大盛り上がりのなか幕を閉じた。
発表する作品が次々とオスカーにノミネートされ、『ファミリー・ツリー』で第84回アカデミー賞脚色賞を受賞したアレクサンダー・ペイン監督の最新作は、“全人類の縮小計画”という信じられないアイデアを「こんな未来が本当に来るのかも・・・」と思わせるほどリアリティたっぷりに描いた社会風刺とコメディの風味を利かせた奇想天外なドラマ。主演にマット・デイモンを迎え、妻役に『ゴーストバスターズ』が記憶に新しいクリステン・ウィグ、またミニチュア人類社会のカギを握る謎の男役をクリストフ・ヴァルツ、さらにホン・チャウが物語を大きく動かす重要なキャラクターとしてシニカルとユーモラスを兼ね備えた見事な演技を披露する。
映画『ダウンサイズ』は2018年3月2日(金)より全国で公開!
監督:アレクサンダー・ペイン
出演:マット・デイモン、クリストフ・ヴァルツ、ホン・チャウ、クリステン・ウィグ
配給:東和ピクチャーズ
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