松岡茉優、大九明子監督

『勝手にふるえてろ』の公開直前イベントが12月20日(水)に都内で行われ、主演の松岡茉優と大九明子監督が登壇した。

これまでに何度もタッグを組んだことがある大九監督とともに登壇した松岡は「大九監督と(原作者の)綿矢先生の急に何かが起きる感じは似てる毒っけがある」と本作のきっかけを振り返り、また「そこに参加できるのは女の子としても俳優としてもワクワクしましたし、何よりも初主演映画の機会をいただけたことが嬉しかった」と笑顔を見せた。

信頼しているプロデューサーを含めて「やっと3人でやれるというワクワク感」があったという大九監督によって書かれた脚本だが、松岡は「セリフの量が多いなーと思いました」と話しつつも「(自身が演じる)ヨシカと一緒にしみこんでいくような気がしたので、長台詞できついと思ったことはないです」と語った。

イベントでは、映画の登場キャラクターにかけて“イチ”と“ニ”のどちらかを選択する2択問題が出され、「イチ.なかなか会えない理想の王子様、二.ストレートに好意をぶつけてくる人」という問題には揃って“二”と答えた松岡と大九監督。まさに劇中さながらの設定だが、松岡は“二”を選んだ理由として、中学生の時に好きだったアニメのキャラクターがマンガの中で死んだことで、熱をだし一週間学校に行けなくなったことを明かし、ある日そのキャラクターが生き返ったということを聞き、体調が良くなったというエピソードを明かした。「頭の中で召喚していた心の支えは、女の子ならだれでも身に覚えがあると思う」という松岡は「頭の中で恋愛した人には今でも会えてないし、触れられない」と言いつつも「そのキャラクターのクッションには触れていたし、キスもしました」と明かした。

最後に松岡は、東京国際映画祭への出品時のことを「小さい作品が大きく世界の人に観てもらえるんだ、こういうところに希望を持って作ってるんだと感じました」と振り返り、「本当の私はこうじゃないという思いをこの映画にぶつけてもらえたらうれしいです」とメッセージを送った。

映画初主演となる若手演技派女優・松岡茉優が恋愛ド素人OLを熱演する本作は、暴走する恋をリアルに、イタく、キュートに描く、痛快コメディ。原作は「蹴りたい背中」で第130回芥川賞を受賞した作家・綿矢りさによる同名小説。微妙な年頃の女性の行き場のない感情をリアルに描いている。メガホンを取るのは、現代の女性のリアルを優しい視線で描いてきた大九明子監督。24歳まで恋愛経験ゼロの遅咲きな主人公・ヨシカが繰り広げる、悩んでは傷つき、暴走する恋の行方を、誰しもが最後まで応援したくなる痛快コメディに仕上げた。

【取材・写真・文/編集部】

松岡茉優

松岡茉優

松岡茉優

松岡茉優

映画『勝手にふるえてろ』は2017年12月23日(土)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国で公開!
監督・脚本:大九明子
原作:綿矢りさ「勝手にふるえてろ」(文春文庫)
出演:松岡茉優、渡辺大知(黒猫チェルシー)、石橋杏奈、北村匠海(DISH//)、趣里、前野朋哉、池田鉄洋、稲川実代子、栁俊太郎、山野海、梶原ひかり、金井美樹、小林龍二(DISH//)、増田朋弥、後藤ユウミ、原扶貴子、仲田育史、松島庄汰、古舘寛治、片桐はいり
※正式には外字の舘(舎官)となります。WEB上では表現できない文字のため「舘」を使用しています。
配給:ファンム・フィルム
©2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会