BSジャパンによる“大人が楽しめるエンターテインメント”として新設された連続ドラマJの第二弾として放送される本作。三島由紀夫によるほかの作品とは一線を画す怪作と呼ばれる本作は、人生行く先を悟ったしまった男が“命を売る男”として、“企みを持つ依頼人たち”との駆け引きが毎回思わぬ展開を呼ぶ。主人公山田羽仁男を中村蒼が演じるほか、レギュラー陣に加えて毎話豪華なゲストが出演する。
“命を売る男”という難役に挑んだ主演の中村は「進んでいくにつれて、いろんな人に出会って“死”を見て、生きることということはどういうことか、死とはどういうことかを感じて、人間味を取り戻していく人間」と自身の役どころを語り、「こういう人間だと決めつけずに演じられたらいいかなと思い、撮影をしています」と明かした。また原作については「読みやすく、エンターテインメント性が強い作品。タイトルとは裏腹に、笑えるシーンもあるので楽しんでいただければ」と語った。
昨年11月中旬にクランクインし、現在8~9話を撮影中という本作だが、「回を増すごとに羽仁男のことを愛せるようになってきた。僕自身は、羽仁男がこの商売をやめたらいいのにって思ってしまうくらい、思いが強くなっています」と役になりきっている様子を窺わせた。そんな羽仁男が通う喫茶店のマスターを演じるYOUは「少しずつキュートなところが出てきたりして、愛すべき羽仁男ちゃんに変わりつつあります」と笑いを誘った。
また、本作ではまずそのタイトルに衝撃を受けるという声もあるが、タイトルを最初に聞いたときの印象を「なんていうタイトルだと思いました」と明かす中村。「どういうものになるんだろうと思った。実際に台本を読んだり、演じるうえでイメージが変わり、発見したことや気づいたことがあるので、意外とタイトルに騙される部分もある」と語った。前田も「僕も『命を売るってどういうことだろう』と思った」と明かしたが、YOUは「衝撃的だった」と振り返りつつ「台本に“命”というのが赤くでかく書かれているので人前で出しにくくて・・・」と移動中に覚えることに抵抗があったことを明かし、会場からは笑いが起きた。
さらに会見では、第6話に出演する大地真央とのシーンで、後ろに移りこんでいた牛丼チェーン店の話題になり、中村が大地に「行ったことがありますか?」と尋ねたところ「食べたことがない」と言われて「住む世界が違うなと思いました」と明かし、笑いを誘った。
連続ドラマJ 三島由紀夫「命売ります」は2018年1月13日(土)より毎週土曜日21:00にBSジャパンにて放送開始!
原作:三島由紀夫「命売ります」(ちくま文庫)
出演:中村蒼、前田旺志郎、田口浩正、YOU、田中泯
©「命売ります」製作委員会