今回解禁されたビジュアル


クリント・イーストウッド監督が特急列車で起きたテロを描く『15時17分、パリ行き』のポスタービジュアルが解禁された。

前作『ハドソン川の奇跡』で緊迫のコックピットと不時着シーンを視点を変えて描き、観客を事件の裏側へと引き込んだクリント・イーストウッド監督の最新作は、ヨーロッパを横断する特急列車タリスが舞台。アムステルダムからパリへと向かうタリスの乗客554人をターゲットにした無差別テロに直面した3人の若者たち。なぜごく普通の男たちは死に直面しながら、命を捨てる覚悟でテロに立ち向かえたのか―。本作では、3人の若者たち本人を含め、列車に居合わせた数多くの人を起用、事件が起こった場所で撮影に挑んだ。いつ、どこで、誰もがテロに直面してもおかしくない今、当事者の目線から今の時代を生きる私たちに問いかける真実と現実を凝縮したイーストウッド監督の集大成となる作品。

今回解禁されたポスタービジュアルは、全面がモノトーンで統一され、運命の列車に向かう3人の若者が捉えられた鮮烈なビジュアルとなっている。彼らが向かうホームの人影は黒く塗りつぶされ、一瞬にして日常を破壊する無差別テロを予感させる。そして、コピーでひときわ目を引くのは「運命の列車」という言葉だ。

2016年にイーストウッド監督が、米スパイクTV主催のイベントで3人に“英雄賞”を贈る役目をオファーされたことから動き出した今回の映画化。この偶然の出会いで、3人が事件のことを本にすること考えていることを知った監督は、「私にも本を見せてほしい。何が起こるかなんてわからないからね」と伝えた。約束通り届いた本を読んだイーストウッドは、サクラメントの3人の若者たちの物語に魅せられ、映画化を決意した。

なぜ、どこにでもいる普通の若者たちは、勇気をもってテロに立ち向かうことが出来たのか。なぜ、彼らは“運命の列車”に乗ることになったのか。監督は、その真実を描くために、サクラメントで一緒に育ってきた彼らの冒険談や葛藤から、ローマ、ヴェネチア、ベルリン、アムステルダムを訪れタリスに乗るまでの旅の軌跡を丁寧に描くことにする。本人たちへの取材に加え、タリスの職員、第一対応者や攻撃時に現場となった12号車の中や近くに居たすべての乗客や乗務員に連絡、徹底的なリサーチを行った。

主役のオーティションを進めていた監督は、主役には自然体な本人たちこそふさわしいと判断し、ハリウッド前代未聞となる当事者たちを起用。さらに、イギリス人コンサルタントのクリストファー・ノーマン、テロリストを押さえ込もうとして被弾したフランス系アメリカ人の英語教師マーク・ムーガリアンとその妻イザベラ・リサチャー・ムーガリアンら、乗客として列車に居合わせた数多くの本人たちが出演し、事件が起こった場所で撮影されることになった。

クライマックスとなる“運命の列車”の撮影は、分単位での限られた時間で制約だらけの撮影となった。「窮屈な場所での撮影を成功させるためにかけたエネルギーは、映画の中にちゃんと存在しているはずだ。フィルムは再装填する余分な時間がかかるから、デジタルで撮影する必要があった。私はその時間も惜しかったんだ。常に準備し、まるでニュース映像のような撮影だった。チャンスは一度きりだった」と振り返る。『ブラッド・ワーク』以降、イーストウッド全作品で撮影を担当してきたトム・スターンによるリアルな映像によって、観客は乗客の1人として運命の瞬間を目撃することになるだろう。

映画『15時17分、パリ行き』は2018年3月1日(木)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国で公開!
監督:クリント・イーストウッド
出演:アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン
配給:ワーナー・ブラザース映画
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