吉田恵輔監督、安田顕、新井英樹

漫画家・新井英樹の同名伝説的コミックを映画化した『愛しのアイリーン』が2018年秋に公開に向けて、製作されることが決定した。

2016年の『俳優 亀岡拓次』以来の単独主演作となる安田顕。男女問わず、ありとあらゆる役柄を演じ切る希代のカメレオン俳優が主演として挑むのは、伝説の漫画の主人公、宍戸岩男。クズにして無垢。強暴にしてキュート。夏パート撮影、フィリピンロケ、冬パート撮影を通して、俳優人生のすべてを注ぎ込み演じ切った。これまでに様々なキャラクターを全力で表現してきた安田顕が演じるからこそ胸に迫る、この凄み、この迫力、そしてこの儚さ。

人間そのもののおかしみや人間関係から生まれるリアルなドラマを、時にコミカルに、時にシリアスに、オリジナル作品でも原作の映画化でも、ブレることなく描き続けてきた吉田恵輔監督。その一貫した演出と姿勢は着実にファンを拡大させ、2016年の『ヒメアノ~ル』では古谷実原作の映画化という難題を、独自の視点による解釈で表現し称賛を浴びた。吉田監督の次なる挑戦は、熱狂的なファンを持ち、長年に渡って求められながらも実現されなかった新井英樹原作史上初の映画化であり、監督自身が“最も影響を受けた漫画作品“と公言する伝説の漫画「愛しのアイリーン」。新井も吉田作品のファンであり、相思相愛の映画化となる。最新作『犬猿』の公開も控える吉田恵輔監督、渾身中の渾身の集大成となる。

文具会社の営業マンから漫画家へ転身した新井英樹は、1989年に「8月の光」で漫画家デビュー以来、社会に蔓延る様々なテーマを容赦ない人間描写と圧倒的な世界観、痛烈なメッセージ性で描き続け、熱狂的なファンを生み続け、数多くの漫画家やアーティストに影響を与えてきた。かつて、故・深作欣二監督によって新井英樹の歴史的名著「ザ・ワールド・イズ・マイン」の映画化の企画があったが、監督の逝去により消滅。それ以降、都市伝説のように映画化の噂が浮上するが、未だ実現していない。そして2018年、1995年の連載開始から23年の時を経て「愛しのアイリーン」が新井英樹の漫画が史上初めて、映像作品として蘇る。

安田顕 コメント

夏撮影、フィリピン撮影、冬撮影と、長期間の撮影の経験は初めてだったのですが、きっと御覧いただいた方には「けっこうな大作だな」と思ってもらえるはずです。登場人物のすべてが愛おしくて、吉田監督のうわべだけじゃない愛のかたちがいっぱい溢れていて、俳優としてすごい経験をさせて頂きました。今はただ「この映画に参加できて本当に良かった」という気持ちがすべてです。

吉田恵輔監督 コメント

監督になる前から、絶対自分が映画化すると夢見ていた作品。監督になって12年、夢が現実になった。プレッシャーなんか糞食らえ。俺は俺が観たい最高のアイリーンを形にするのだ。やってやるぞー!おまんごー!

新井英樹(原作)コメント

「『愛しのアイリーン』実写映像化」このご時勢、この漫画に、この文言ってこと自体に笑ってしまいますがそれが「現実」となると・・・大爆笑!!生きてるとこんなことが起こるんですね。これは少なくともボクにとって幸せな奇跡です!吉田監督、安田顕さんはじめ関係者のみなさん本当にありがとうございます!!

安田顕

吉田恵輔監督

新井英樹

映画『愛しのアイリーン』は2018年秋に全国で公開!
監督・脚本:吉田恵輔
原作:新井英樹「愛しのアイリーン(上・下)」(太田出版刊)
出演:安田顕
配給:スターサンズ