石田祐康監督、北香那、蒼井優、森見登美彦

気鋭のアニメーションスタジオスタジオコロリド第一回長編作品『ペンギン・ハイウェイ』の制作発表会見が3月1日(木)に都内で行われ、本作で声優を務める北香那と蒼井優、石田祐康監督、原作者の森見登美彦が登壇した。

『夜は短し歩けよ乙女』など多くの代表作を持つ注目の作家・森見登美彦による最高傑作との呼び声高い小説『ペンギン・ハイウェイ』をアニメーション映画化した本作。誰もがきっと忘れられなくなる唯一無二のファンタジームービーとして、まっすぐな目で未来を見つめる少し生意気な小学4年生「アオヤマ君」のひと夏の「すこし・ふしぎ」な体験を瑞々しく描く。

今回行われた会見には、オーディションで本作の主人公「アオヤマ君」役を勝ち取った声優初挑戦の北香那、アオヤマ君の初恋相手でミステリアスな歯科助手の「お姉さん」役を務める蒼井優、さらにスタジオコロリドの石田祐康監督、そして原作の森見登美彦が登壇した。蒼井は『花とアリス殺人事件』以来3年振りの声優となる。また、会見にあわせて特報映像とティザービジュアルが解禁された。

初めての声優への挑戦となり、緊張した面持ちで登場した北は「無事今日を迎えられてワクワクしています」と笑顔で挨拶。そんな北は、オーディションのことを聞かれると「声優さんが憧れで、夢でもあったので、ドキドキしてオーディションに向かった」と振り返り、その時のことを石田監督は、「アオヤマ君になっていただけていた」と役にピッタリだったことを明かした。さらに、配役が決定した際には「感極まって泣いた」と振り返る北だが、石田監督は「泣くまでいったとは・・・」と驚いていた様子。

北演じるアオヤマ君のお姉さん役を演じる蒼井は「今は前を向いてがむしゃらに生きてますけど、キラキラしていた時間があったということを思い出させていただいた」と脚本を読んで感じたようで、本作について「お子さんも楽しんでいただけると思うけど、お母さん世代にも楽しんでいただける。私はお父さんたちに観ていただきたい」と語った。また、実際に演じてみると「(自らに)お姉さん的な要素がない」と難しさも感じたようで「今回新しいチャレンジをさせていただき、勉強になりました」と語った。

さらに初めてのアフレコでは「口の動きに合わせてしゃべるのが本当に難しい。声優さんってすごいなと改めて思った」と苦労を語る北。お姉さん役の蒼井との共演には「ドキドキが止まらなくて(笑)お話をたくさんさせていただいた」と振り返った。そんな北のアフレコについて、蒼井は「初めてじゃないというくらい。私のほうが口が回らなかったりした」と称賛した。石田監督は、そんな二人の吹き替えた映像を観て「改めて観てお二人の声がめっちゃ好きです!よくぞここまでハマってくれた」と大絶賛した。さらに「蒼井さんがお姉さんにしか見えなくて、ついていきたくなる感じ」という石田監督に、蒼井は笑いが止まらない様子だった。

本作の企画が上がったのが2006年で、12年を経て映像化されたことについて、本作の原作が特別な作品であったことから「最初は抵抗があった」と明かす原作者の森見。しかし、製作が進むにつれて「これは大丈夫だろうと(思った)。素敵な作品になりそうなので楽しみです」と笑顔を見せた。これに石田監督は「ありがとうございます!」と喜びをあらわにした。

また、劇中でアオヤマ君が大人になるために研究をしていることにちなんで、“自身が没頭していることは?”という質問に「惑星の生まれ方、生命の誕生、どう人類になったのか、超楽しいです。寝る前の癒し効果」と語る石田監督。20歳になった北は「料理のレパートリーを増やせるようにしたい」と休日に家事をするようにしていることを明かし、さらに今後については「どの役も違和感なくこなせる女優さんになれたら」と目標を語った。

すでにアフレコを終えた北は「出来上がって、すべてを観たときにちゃんと“アオヤマ君”でいられるかという不安やドキドキがあるけど、夏の楽しみに取っておいています」と語り、半分のアフレコを残す蒼井は「楽しい夏の映画の一本になるように、あと半分全力で頑張りたいです」と語った。

【取材・写真・文/編集部】

北香那、蒼井優

北香那

蒼井優

北香那

蒼井優

石田祐康監督

森見登美彦

今回解禁されたティザービジュアル

特報映像

映画『ペンギン・ハイウェイ』は2018年8月より全国で公開!
監督:石田祐康
原作:森見登美彦「ペンギン・ハイウェイ」(角川文庫刊)
出演:北香那、蒼井優
© 2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会