本年度アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品『ジ・インサルト(英題)』が今夏に日本で公開されることが決定した。

本作は、クエンティン・タランティーノ監督のアシスタント・カメラマンという経歴を持つレバノン出身ジアド・ドゥエイリ監督の最新作。キリスト教徒であるレバノン人男性がパレスチナ難民の男性との口論で侮辱を受けたことが裁判沙汰へと発展し、やがて全国的な事件へと展開していく、監督自身の経験をもとに作り上げた物語。昨年、レバノン国内で上映されると、公開当週の映画動員の約半数を占める動員を記録し、3週連続興収第1位の大ヒットを達成。昨年のヴェネチア国際映画祭で主演のカメル・エル=バシャが最優秀男優賞を受賞。AFIフェストの観客賞ほか、世界中で絶賛を受け、先日発表された本年度アカデミー賞ではレバノン映画史上初の外国語映画賞にノミネートされた。

監督のジアド・ドゥエイリは内戦下のレバノンで育ち、20歳で渡米、アシスタント・カメラマンとして、タランティーノ監督『レザボア・ドッグス』や『パルプ・フィクション』などに参加。その後、カンヌ国際映画祭監督週間でも上映された『西ベイルート』(98)で監督デビュー。フランス社会におけるアラブ系フランス人を描いた『Liladitça(原題)』(04)、イスラエル人俳優を起用し、イスラエルで撮影を行ったため、政府によりレバノン国内での上映が禁止された『TheAttack(原題)』(12)など、センセーショナルな話題作を精力的に発表し国際的に高く評価される。本作は4作目の長編作品となる。

本作が外国語映画賞にノミネートされている第90回アカデミー賞は、いよいよ3月5日[日本時間]に発表される。

映画『ジ・インサルト(英題)』は2018年夏にTOHOシネマズ シャンテほか全国で順次公開!
監督・脚本:ジアド・ドゥエイリ
出演:カメル・エル=バシャ、アデル・カラム
配給:ロングライド
© 2017 TESSALIT PRODUCTIONS-ROUGE INTERNATIONAL-EZEKIEL FILMS-SCOPE PICTURES-DOURI FILMS
PHOTO© TESSALIT PRODUCTIONS-ROUGE INTERNATIONAL