ニューヨークを舞台にサイモン&ガーファンクルの名曲「The Only Living Boy in New York」にのせて贈る大人のロマンティック・ラブストーリーである本作。大学卒業を機に親元を離れた主人公は、同じアパートに住む小説家の男と出会い、人生のアドバイスを受ける。ある日、父とその愛人の密会を目撃したことから、思わぬ事態に―。主人公を演じるのはカラム・ターナー、出版社を経営する父親をピアース・ブロスナン、母親をシンシア・ニクソンが演じる。そしてメガホンを取るのはマーク・ウェブ監督。
今回解禁された本編映像は、主人公トーマス(カラム・ターナー)が、自身の父イーサン(ピアース・ブロスナン)の愛人ジョハンナ(ケイト・ベッキンセールと会話をするシーン。イギリス出身のケイト・ベッキンセールはマイケル・ベイ監督による『パール・ハーバー』(01)や『アンダーワールド』シリーズなどで活躍し、「世界で最も美しい顔100人」の常連になるほど、美しさでその名を響き渡らせている。そんなケイトは今回、まさにその美貌と、オックスフォード大学に通っていたという才女っぷりを生かし、妻子ある男性と愛人関係を持ちながらも、その息子トーマスをも魅了していくフリーの敏腕編集者という役柄に挑んでいる。
「僕の母から父を盗んで結婚するつもりか?」と詰め寄るトーマスに対し、「譲ったのは彼女よ。人は無意識にあらゆることをする。あなたも私に対して無意識に求愛している」と返すジョハンナ。このシーンはマーク・ウェブ監督が最初に脚本を読んだ時より頭から離れなかったという場面であり、「トーマスとジョハンナが初めて出会ったときの会話は本質を突いていてとても考えさせられるものでした。私はこの先の展開を知りたくなりました。そのときのジョハンナのセリフはある意味現実となるわけで、このシーンに引き込まれました」と語っており、本作の真髄をついたシーンと言っても過言ではない。
本作で初タッグを組んだマーク・ウェブ監督についてケイトは、「マークはとにかく、監督というだけでなく人としても素晴らしいし、製作者という意味では非常に繊細でもろい部分を持っています。でも感情は表に出しません。これは、彼だけが持つ優れた人間性だと思います。そういう部分に感化されて、現場ではみんなリラックスして、役作りを楽しんでいました。これは、マークにしかできないことだと思います」と絶大な信頼を寄せている様子。
また、劇中で妻子ある男性と道ならぬ恋に落ちる役を演じたことについては「もし、好きになってしまった相手に妻や恋人がいたとしたら、『相手はもう別れるから、そうしたら付き合おう』って初めの段階で思うでしょう。でも冒頭でのジョハンナは、もうずっと不倫を続けている状態で、そこに後ろめたさを感じています。それに、この先の見込みがない既婚男性と恋愛をするのは精神的エネルギーも使います。そうなると、誰か安心できる人にフラっといってしまいたくなる。それはさらに危険なことなのですが、ジョハンナにとって不運だったのは、そういう状況で、ある日突然、求めていた男性が実際に現れてしまったことです。トーマスは若くて魅力的で、まだ大人の駆け引きも知らない青年です。でもこれは本当に特殊な状況です。彼女がトーマスの父親に出会っていなかったら、二人の間には確実に何も起こらなかったでしょう。あの場面には相乗作用のようなものがあって、あのタイミングで出会ったからこそ、三人の関係性が生まれたわけです。そこに、映画のストーリーとしての深み――つまり、そこで出会った人々が繰り広げる人間模様が映し出されるのです」と、独自の恋愛論を織り交ぜて分析しつつ、マーク・ウェブ監督の思い入れのあるシーンをケイト自身も特別に感じていることを明かした。
ケイト演じるジョハンナの選択とは―。
映画『さよなら、僕のマンハッタン』は2018年4月14日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国で公開!
監督:マーク・ウェブ
出演:カラム・ターナー、ケイト・ベッキンセール、ピアース・ブロスナン、シンシア・ニクソン、ジェフ・ブリッジス、カーシー・クレモンズ
配給:ロングライド
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