本作では「今までに出会ったことがない自分に出会った気がする」と挨拶した舘は、最初に脚本を読んだときは「物語がどんどん展開して、最後のシークエンスが素晴らしくて引き込まれた」と振り返った。そんな舘と共演した弁護士・世良章一役の古川は「脚本を開いて、1ページ目に舘ひろしさんの名前があることに衝撃があった」とその共演を楽しみにしていたようで、本作については「こういった作品に出会いたいと思っていた。緊張感とワクワク感がありました」と語った。
検事の春名美鈴役を演じた星野は「台本を読んだときに漢字がいっぱいあってなかなか入ってこなかった」と役柄の難しさに苦労があったことを明かし、古川も初の弁護士役に「普段言わない言葉が多かったので難しかった」と語った。そんな古川に、舘は「なんとなく上から目線なんですよ(笑)」とツッコむと、古川は「役ですよ!」と答えつつ「話せなくなってきたな・・・」と恐縮しきりで会場は笑いに包まれた。
熊切監督とのタッグを楽しみにしていたという舘だが、撮影現場では「要求が多いんですよ!」と明かし、「なるべく1カットを短くしてくださいって言ってるのにカットをかけない」と語ると、熊切監督は恐縮しきりに。さらに舘は「(そのおかげで)新しい自分に会えたので嬉しい。監督のおかげ」と感謝の気持ちを明かすと、熊切監督は「恐縮です・・・」と答えた。
また、舘は古川に対して「初めて会う、新しいタイプの俳優さん。素晴らしい俳優。僕には絶対できないお芝居をする」と語り、さらに「コンプレックスを感じさせる」と大絶賛。これには古川も「ありがとうございます」と大先輩からの言葉に喜びを見せた。撮影現場では、古川がコーヒーが好きだということで、「リハーサルの後に毎回舘さんがコーヒーをくださった。さっきもいただいたんですけど、それが思い出に残っています」と現場の雰囲気の良さも窺わせた。
最後に舘は「とにかく本当におもしろい作品。1話を見たら最後まで見たくなります」と本作をアピールした。
本作は、死刑囚を再調査し、冤罪の可能性を探る組織「誤判対策室」を舞台に繰り広げられる本格法廷ミステリー。定年を控える刑事・有馬(舘ひろし)は、かつて担当した事件で無実の人物を冤罪に陥れた。その事件への贖罪の気持ちと冤罪事件の可能性を疑い、ある事件を調査していくと一人の死刑囚にたどり着く。多くの謎に突き当たりながらも隠されていた真実が次々と浮かび上がる。刑事・弁護士・検察官それぞれの戦いがひとつになるとき、スピードと緊迫感を持って物語は進んでいく―。
【取材・写真・文/編集部】
「連続ドラマW 60 誤判対策室」は2018年5月6日(日)よりWOWOWプライムにて放送!
毎週日曜日22:00より放送(全5話)※第1話無料放送
監督:熊切和嘉
原作:石川智健「60 誤判対策室」(講談社文庫刊)※3月15日発売
出演:舘ひろし、古川雄輝、星野真里、村上淳、赤堀雅秋、ハマカワフミエ/酒井若菜、竹原ピストル/若松武史、小林勝也・康すおん