昨年4月に行われた製作発表会以来となる豪華キャストが集結した今回のイベント。舞台挨拶前には、劇場前の銀座の道路に、タキシードや煌びやかなドレスに身を包んだ登壇者が大型トラックで乗り付けフォトセッションを行った。
劇中では共演シーンが多かった役所と松坂だが、松坂は「役所さんとバディを組ませていただいたことが宝」と振り返り、「この作品で役所さんが使っているライターをいただいたんです」と取り出して披露し、「観終わったときには“うらやましい”と思える」と笑顔で語った。役所は、「松坂君とは二度目の共演で今回は一緒のシーンが多かったので楽しかった。共演者として頼もしい俳優さん」と絶賛し、チームワークの良さを窺わせた。
中村は、自身の役柄を「いまだにタバコを買うと年齢確認される僕がヤクザ役。左手に注射器、右手に銃みたいなエキセントリックな役を、白石さんに振っていただいた。もしダメだったら白石さんのせいにしようと思っています」と説明しつつ、笑いを誘った。竹野内も「初めてこのような役をいただきました。このキャストで映画に参加できたことが嬉しかった」と満足げな笑みを浮かべ、白石監督は「自分が仕事をしたい人たちに声をかけて集まっていただきました。いい顔をしています」と自信を見せた。
そんな男性キャストに囲まれた真木は「間近で見ていて、“かっこいい!”と思うと同時に、男性だったらやってみたいと思う男性ばかりだった」とうらやましいという思いを明かした。同じく女性キャストの阿部も「かっこいいなという思いと、熱いなと。みぞおちのあたりをグッとつかまれたような暑さを感じた」と“熱く”語った。また、原作者の柚月は「男を前面に出そうと思って書いた。映像になると迫力がダイレクトに伝わる」と映画化された本作に満足げな様子を見せた。
最後に役所は「ヤクザ関係の役の人たちは、普段はちゃんとした社会人みたいな顔をしてますけど、根が不良ですから、のびのびと演じていました(笑)」と笑いを誘いつつ、「僕と松坂君は刑事役で、正義の味方をややっています」と本来の役柄とは異なる説明に会場からは笑いが起き、イベントは終了した。
暴力団対策法成立以前の昭和63年の広島を舞台に、所轄署に配属された男が暴力団との癒着を噂される刑事とともに事件の捜査を行う。常軌を逸した操作を行う刑事、さらに事件を発端に対立する暴力団組同士の抗争が激化し―。原作は、今もっとも注目されるミステリー作家の一人である柚月裕子。監督は、『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』の白石和彌。主演を役所広司、さらに松坂桃李、真木よう子、石橋蓮司、江口洋介、滝藤賢一、田口トモロヲと超豪華なキャスト陣が集結する。
【取材・写真・文/編集部】
映画『孤狼の血』は2018年5月12日(土)より公開!
監督:白石和彌
原作:柚月裕子「孤狼の血」(KADOKAWA)
出演:役所広司、松坂桃李、真木よう子、滝藤賢一、音尾琢真、駿河太郎、中村倫也、中村獅童、矢島健一、田口トモロヲ、ピエール瀧、石橋蓮司、江口洋介
配給:東映
©2018 「孤狼の血」製作委員会