突然の悲劇から復活を遂げたサッカーチームを負った『わがチーム、墜落事故からの復活』が7月6日(金)より公開されることが決定した。

南米クラブ杯・決戦の地へ向かうサッカーチーム“シャペコエンセ”を襲った突然の悲劇―。彼らはいかに復活を遂げたのか? 一昨年、ある飛行機事故のニュースがサッカー界のみならず、世界中を大きな悲しみに包んだ。2016年11月28日、ブラジル1部リーグ・セリエAのサッカーチーム“シャペコエンセ”の主力選手と首脳陣、そしてジャーナリストを乗せたチャーター機が、南米大陸選手権コパ・スダメリカーナの決勝ファーストレグへ向かう道中、コロンビアのメデジン郊外で墜落し、乗客77名中71名が命を堕とした。サッカーを愛する小さな街のクラブが、はじめて国際タイトルに挑戦する、その歓喜の中で起きた大惨事だった。

セレッソ大阪やジェフユナイテッド市原・千葉でプレーした経験のあるケンペスや、元柏レイソル所属で2016年チームキャプテンを務めたクレーベル・サンタナ、ヴィッセル神戸の監督を務めたカイオ・ジュニオールなど71名が亡くなり、生存者わずか6名の悲惨な事故。大けがを負うも奇蹟的に生還したジャクソン・フォルマン(GK)、エリオ・ネト(DF)、アラン・ルシェウ(DF)の3選手を除いて、シャペコエンセはほとんどの選手とチームスタッフを失った。

選手獲得やクラブの経営はどうするのか―。合同葬儀の翌日、悲しみも癒えぬまま、シャペコエンセは新シーズン開幕へ向けてゼロからの再出発を余儀なくされる。選手はチーム再建のプレッシャーと、急速な変化に対応しきれず、またサポーターも旧チームへの愛着と新チームに対する過度な期待の狭間で葛藤し、ピッチの内外でいくつもの亀裂が走り、新生シャペコエンセは負のスパイラルに陥る。しかし、彼らが再びそのアイデンティティを見つめ直し一致団結したとき、奇跡の快進撃が始まった。

本作は、事故の翌年、2017年にクラブ史上最高順位の成績を収め、復活を遂げたシャペコエンセを追ったドキュメンタリー映画であり、劇中、事故直前の機内で撮影された選手たちの笑顔は、その後の悲劇を知る私たちの胸に深く刺さる。カメラは、かけがえのないチームメイトを亡くした喪失感に苦しみながら過酷なリハビリに耐え、チーム再建のシンボルとしての重責を担う3選手を中心に、遺族とクラブ経営陣の亀裂、航空会社の倒産で補償問題が進展せず、小さな子供を抱える未亡人たちの不安、事故を免れた既存選手の新チームへの戸惑い、勝ちに執着する新監督との軋轢、クラブを愛するサポーターたちのジレンマなど、各々の様々な葛藤を容赦なく捉えていく。そこから本当の意味で、選手、スタッフ、経営陣、街とサポーターが一体となり、“俺たち皆のシャペ(原題「Nossa Chape」の意)”を復活させる姿に、観客は心を揺さぶられ、まるで家族ともいうべき絆の強さを感じずにはいられない。

映画『わがチーム、墜落事故からの復活』は2018年7月6日(金)より新宿ピカデリーほかで公開!
監督・脚本:マイケル&ジェフ・ジンバリスト
共同監督:ジュリアン・デュケ
配給:コムストック・グループ