『旅猫リポート』の完成記念イベントが9月25日（火）に都内で行われ、福士蒼汰、高畑充希、竹内結子、ナナ（猫）、広瀬アリス、大野拓朗、山本涼介、三木康一郎監督が登壇した。

本作では、原作者であり脚本も手掛ける有川浩からの希望もあり「猫を中心とした撮影」が行われたといい、「（猫の）ナナが何をできるかを考えながら撮っていきました」と明かす三木監督。そのこともあってか、演技面では「本能でお芝居をしていた」という主演の福士。その福士は本作で「自分の（出演している）映画を観て泣いたのは初めて。客観的に感情移入することができた不思議な体験をした」と特別な作品に仕上がっていることを明かした。

劇中で、ナナの心の声を担当する高畑は「いい感じにドライにできたらいいな」と振り返り、さらに実際の猫の声を演じることについては「できるだけ顔に声を合わせられたらいいなと思いました」と語った。また、竹内はナナの演技について「いい意味で猫らしくて予想がつかない」と明かし、「みんなでナナをほんわかと待つ現場だった」とあくまでナナがその中心にいたことを明かした。

犬を飼っているという広瀬は、本作の撮影後は「より一層愛情を注いでいます」と気持ちへの影響もあったようで、「毎日毎日世界一だよって」言っているというが、本作の撮影後にもドラマ「わろてんか」で共演した大野は「毎日動画を見せられた」と明かし、会場の笑いを誘った。その大野は本作について「バスタオルが必須なくらい涙必至の映画」と表現した。

また、生まれたころから家に猫がいたという山本は「（福士とナナは）お互いが信頼しているよう見えて、ナナもリラックスしているようだった。いいコンビだなと思って見ていました」とうらやましげに語った。

2012年の発売以来、舞台やラジオドラマ、絵本、朗読劇と数多くメディアミックス展開された有川浩による「旅猫リポート」。猫が主要なキャラクターとして登場し、高度な演技が求められることから映像化困難とされてきた本作が実写映画化。主演は福士蒼汰主演、猫（ナナ）の心の声を高畑充希が担当する。また、音楽をコトリンゴが担当し、原作者の有川浩自身が自ら脚本開発にも参加している。

【取材・写真・文／編集部】