昭和の大傑作が斎藤工主演×白石和彌監督で始動―『麻雀放浪記2020』が第3回マカオ国際映画祭への出品が中止された。
阿佐田哲也による250万部を超えるベストセラー小説「麻雀放浪記」。映画化は、イラストレーターの和田誠が初監督した『麻雀放浪記』(1984)から実に35年振り。俳優のみならず、映画監督にも挑戦している主演・斎藤工が10年間、映画化を熱望してアプローチを続けていた本作に、ヒット作や話題作を連打して、いまの日本映画界を牽引しているトップランナー白石和彌監督が立ち向かった。主人公・坊や哲がいるのは、2020年の“未来”。人口が減少し、労働はAI(人工知能)に取って代わられ、街には失業者と老人があふれている。そしてそこは“東京オリンピック”が中止となった未来だった―。1945年の“戦後”からやってきたという坊や哲が見る驚愕の世界。その時、思わぬ状況で立ちはだかるゲーム“麻雀”での死闘とは―?
いよいよ4月の公開に向けて盛り上がりを見せる本作だが、本日開幕のマカオ国際映画祭で『麻雀放浪記2020』がまさかの出品中止となってしまっていたことが明かされた。ギャンブルが一つのテーマとなる本作。ギャンブラーの聖地であるマカオでのキックオフがふさわしいという理由から、第3回マカオ国際映画祭でのワールドプレミアを行う予定だった。しかし、上映ができないということで出品がかなわなかった。しかも、唯一の日本映画の出品作品として、マカオ映画祭から出品要請があり、調整していた矢先の判断となった。
映画祭側の公式な見解は次の通り。セックス&バイオレンスによる表現の過剰さ、そして設定となっている世界大戦が起きて東京オリンピック2020が中止になったというシニカルな背景設定など、その過激で反逆的なシーンが多い、との理由により急遽出品が中止という判断が映画祭側からなされた。
この世界に披露するために、ド派手な映画祭でド派手な映画を上映しようという夢が叶わなかったため、主演・斎藤工も困惑(添付写真の通り)。果たしてどれほどの過激なシーンがあって、時事ネタとして危険視される舞台設定と時代設定が2020年という未来に表現されてしまっているのか?そしてマカオ国際映画祭になぜ出品できなくなってしまったのか。その全貌を世界に向かって披露できる日を、主演の斎藤工を筆頭に、白石監督や関係者一同、心待ちにしている。
映画『麻雀放浪記2020』は2019年4月5日(金)より全国で公開!
監督:白石和彌
原案:阿佐田哲也「麻雀放浪記」(文春文庫刊)
出演:斎藤工、もも(チャラン・ポ・ランタン)、ベッキー/竹中直人
配給:東映
©2019「麻雀放浪記2020」製作委員会