様々な理由から日本公開が見送られてしまう傑作・怪作映画を集めた「未体験ゾーンの映画たち 2019」の全上映作品が決定した。
「未体験ゾーンの映画たち」は様々な理由から日本公開が見送られてしまう傑作・怪作映画を、映画ファンにスクリーンで体験してもらうべく、2012年よりヒューマントラストシネマ渋谷にて開催している劇場発信型映画祭。年々規模を拡大し、着実に“未体験ファン”ともいえるリピーターを獲得しており、2019年も新年の幕開けとともに各国のあらゆるジャンルから厳選、一挙上映される。今回の参加作品は全58本。
11月10日に先行して5作品が発表された際にも話題となった「未体験ゾーンの映画たち 2019」。今回、残りの53作品が一挙発表された。
『シークレット・ヴォイス』は、傑作『マジカル・ガール』の監督が仕掛ける魅惑のミステリー。前作『マジカル・ガール』が劇場デビュー作ながら、サン・セバスチャン国際映画祭でグランプリと監督賞のW受賞という快挙を成し遂げ、巨匠ペドロ・アルモドバルをして「宝石のような映画」と言わしめた新鋭カルロス・ベルムト。世界中から注目が集まる中で発表された本作は、記憶をなくした国民的歌手と彼女に心酔する貧しいシングルマザーという二人の女性を主人公に据え、出会うはずのなかった二人の人生の交錯を、美しく、時に残酷に描く魅惑のミステリー。トロント国際映画祭正式出品、サン・セバスチャン国際映画祭で今度はFeroz Zinemaldia Awardを受賞と、またも観客・批評家双方から圧倒的支持を獲得した。
『シークレット・チルドレン 禁じられた力』は、『君の名前で僕を呼んで』で世界的スターとなり、次回作『Beautiful Boy(原題)』ではオスカー候補の呼び声も高いティモシー・シャラメと、テレビシリーズ「マッドメン」で知られNETFLIXのシリーズ「サブリナ:ダーク・アドベンチャー」での主演で大ブレイクを果たしたキーナン・シプカが、超能力を持つ兄妹を演じる異色の青春SFスリラー。アダム・ウィンガード監督とのコンビで「ユーアー・ネクスト」「V/H/S」などを手がけた撮影監督のアンドリュー・ドロス・パレルモが初めて長編劇映画のメガホンを取った監督デビュー作。2019年は『Beautiful Boy(原題)』に続き、『Hot Summer Nights(原題)』の日本公開も控え、世界で今もっとも注目される俳優のひとりである“ティモシー・シャラメの幻の主演作”だけに期待が高まる。
『ザ・スリープ・カース』は、これぞ「未体験ゾーンの映画たち」という問題作。『八仙飯店之人肉饅頭』『エボラシンドローム』の怪優アンソニー・ウォンと鬼才ハーマン・ヤウ監督のコンビで贈るカニバリズムの祭典。これまでに『人肉饅頭』のウォン、『エボラシンドローム』のカイ、残虐非道な殺人鬼を演じれば右に出るものはいないアンソニー・ウォンが、今度は不眠症のサイコパス・Dr.ラムとなり観客を恐怖のどん底に突き落とす。
そのほか、世界各国のファンタスティック映画祭を席巻、不気味な森を舞台に、闇に生きる者たちの儚い運命を描く戦慄のダーク・ファンタジー・ホラー『アンデッド/ブラインド 不死身の少女と盲目の少年』や、日本人監督の溝口友作がハリウッドで完成させた現代マフィア映画『マフィオサ』など、今回も絶対に見逃すことができない“日本人未体験ゾーンの映画たち”が出揃った。
また、ヒューマントラストシネマ渋谷では、未公開の新作として4月12日(金)より公開される『荒野にて』を「未体験ゾーンの映画たち 2019」上映期間中に特別先行上映する。『さざなみ』のアンドリュー・ヘイ監督最新作の本作は、天涯孤独な少年と老いた競走馬の逃避行の物語。彼らが進むアメリカ北西部の大自然は、厳しくも美しく、それはまさに人生の姿。居場所を探し求める少年チャーリーが広大な荒野に見たものとは?あのグザヴィエ・ドランも絶賛する深く繊細な人間ドラマだ。
さらに、毎年好評で満席となる「予告編上映大会&スペシャルトークショー」が今年も12月29日(土)にLoft9 Shibuya にて開催される。上映作品58本すべての予告編を上映しつつ、ゲストに「映画秘宝」常連ライターである高橋ヨシキや、てらさわホーク、多田遠志を迎え、自由奔放なフリートークで全作品を解説。作品が持つ魅力や見所を語り尽くす。
「未体験ゾーンの映画たち 2019」は2019年1月4日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、1月下旬よりシネ・リーブル梅田にて開催!
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