冷戦下、時代に翻弄される恋人たちの姿を美しいモノクロ映像と名歌で描き出したラブストーリー『COLD WAR(原題)』が『COLD WAR あの歌、2つの心』の邦題で6月28日(金)より公開されることが決定した。
前作『イーダ』が第87回アカデミー賞外国語映画賞を受賞、世界的な評価を受けるポーランドのパヴェウ・パヴリコフスキ監督が、ポーランド、ベルリン、ユーゴスラビア、そしてパリを舞台に美しいモノクロ映像で映し出したラブストーリー。ポーランドの民族合唱舞踏団で出会ったピアニスト・ヴィクトル(トマシュ・コット)と歌手志望の女性・ズーラ(ヨアンナ・クーリグ)が1950年の冷戦という時代、15年間に渡って「西側」「東側」の間で揺れ動き、別れと再会を繰り返し続ける2人の愛と特異な運命の物語を描く。
美しいモノクロ映像や、極力情報量を排除した画面や物語の構成も特徴的な本作。監督は「つまらないシーンや会話で物語を進めたくない」「物語を体感し、自分で理解して欲しい」と、その理由について語り、劇中に流れるジャズ、民族音楽、伝統民謡などの多種多様な音楽についても、地域、時代などで巧みに使用する音楽の種類必要に応じて使い分けることで、2人の存在する「時代」「場所」「想い」などを言葉で語らずとも音楽によって表現させるなど、その手腕と映像美はアレキサンダー・ペインなど世界の映画監督たちからも羨望の眼差しを浴びている。この映画のテーマソングともなる“あの歌”も含め、88分をスクリーンで堪能しよう。
また、本作は1月22日に発表された第91回アカデミー賞ノミネートにおいて監督賞、撮影賞、外国語映画賞にノミネートされた。
ストーリー
ピアニストのヴィクトルと歌手志望のズーラはポーランドの音楽舞踏学校で出会い、愛し合うようになる。冷戦中、ヴィクトルは政府に監視されるようになり、ベルリンでの公演時、パリに亡命する。歌手になったズーラは公演活動で訪れたパリやユーゴスラビアでヴィクトルと再会する。ズーラは彼とパリに住み始めるが、やがてポーランドに戻ってしまい、ヴィクトルも後を追う。二人の愛は結ばれるのだろうか・・・。
映画『COLD WAR あの歌、2つの心』は2019年6月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開!
監督:パヴェウ・パヴリコフスキ
出演:ヨアンナ・クーリグ、トマシュ・コット、アガタ・クレシャ、ボリス・シィツ、ジャンヌ・バリバール、セドリック・カーン
配給:キノフィルムズ/木下グループ