『半世界』の先行上映が2月14日(木)にTOHOシネマズ日比谷で行われ、稲垣吾郎、池脇千鶴、渋川清彦、阪本順治監督が登壇した。
冒頭で、「新しい景色を見てもらいたかった」と本作で稲垣を起用した理由を明かした阪本監督。舞台挨拶では和気あいあいとしたキャストたちだったが、撮影中は違ったようで「現場ではおとなしかった」と、役に没頭していた様子を振り返る稲垣。そんな稲垣の演技を「不器用なお父さんでした(笑)」と称賛した池脇だが、初共演となった二人にもかかわらず、「自然と」役に入り込めたことを明かした。
舞台挨拶後には報道陣の囲み取材に応じた稲垣、池脇、渋川の3人。映画好きでも知られる稲垣だが、その思いとは反対に「出演数は少なかった」と振り返り、「これからしかできない役もあると思う」と新たなチャレンジを窺わせた。そんな稲垣との共演に渋川は「体を触ったときにガッチリしていた。骨太なんだなと」とイメージとは違ったことを明かし、笑いを誘った。
また、“描いた人生になってる?”という質問に、稲垣は「14歳からこの世界でお仕事をして、まさかこの年になるまでやってると思っていなかった」と明かしつつ、「今は幸せかと言われれば、今が一番幸せ」と笑顔で答えた。
この日がバレンタインデーであることから、バレンタインの思い出を聞かれた稲垣は「全く目立たない人間だったので」と苦笑。そんな中でも、「姉の友達にもらいました。すごいドキドキした」と振り返った。また、この日はまだもらっていないようで、「まだ12時まで(時間が)あるので・・・」とコメントし、笑いに包まれた。
舞台挨拶では、稲垣から池脇に40本のバラの花束がサプライズでプレゼントされ、会場を沸かせた。最後に稲垣は「みなさんと一緒に、見たことがない景色も見たいと思います。この作品をスタートに、もっともっと作品に出ていきたい」と今後のさらなる活躍を期待させた。
本作は、阪本順治監督が稲垣吾郎主演、共演に長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦で贈る完全オリジナルストーリー。かつて一緒に過ごした三人組のうちの一人が前触れもなく田舎へ戻ってくる。仕事を辞め、家族と別れ、何があったかを決して口にしない。ワケありの仲間の帰還が、残りの2人にとっては「これから」を考えるきかっけになっていく―。諦めるには早すぎて、焦るには遅すぎる40歳を目前という年齢の男三人の視点を通じて、「残りの人生をどう生きるか」というある地点の葛藤と、家族や友人との絆、そして新たな希望を描く感動作。
【取材・写真・文/編集部】
映画『半世界』は2019年2月15日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開!
脚本・監督:阪本順治
出演:稲垣吾郎、長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦
配給:キノフィルムズ
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