鶴岡慧子監督、新音、山﨑光、草彅剛、須藤理彩


『まく子』の公開記念舞台挨拶が3月16日(土)にテアトル新宿で行われ、山﨑光、新音、草彅剛、須藤理彩、鶴岡慧子監督が登壇した。

撮影から一年が経ち、舞台挨拶の前日に中学校を卒業したという山﨑は「この一年間は大事な一年だと思いました。主演をやらせていただくことで、この先の俳優人生の糧になると思いました」と挨拶し、作品を見終わったばかりの観客からは大きな拍手と歓声が起こった。そんな山﨑に草彅からは「卒業おめっでとうございます。僕も山﨑君と一緒に演技ができて、学ぶことがいっぱいあった。これからも一緒にお仕事ができたら」とさらなる活躍にエールを送った。

コズエを演じた14歳の新音には“大人っぽい”という声が多数寄せられているという中で、「目力を意識して、距離感がわからないところを出したり、イントネーションがおかしかったり、細かいところを意識して不思議な雰囲気が出るように演じました」と明かした。

タイトルにちなんで、“これからどんなことをまいていきたいですか?”という質問に、「子育て真っただ中で戦っているお母さんにがんばろうみたいなのが伝わって、そういうのをまいていけたら」と自身も母親である須藤ならではのコメント。草彅は「元気とか笑いをまいていきたいです。笑うって大事じゃないですか。たくさんの作品に自分を残していきたい。作品をまいていきたい」と語り、会場を沸かせた。また、「ステージに立つことが元気の源」と“元気の秘訣”を語ると会場からはさらに大きな歓声が起こった。

また、新音は「役者は人に感情を与えられる。幸せとか、感情をふりまいていけたら」と女優としての今後の活躍を期待させるコメント。山﨑は「笑顔をたくさんまいていきたいです」と4月から高校生になることで新たな一歩への決意を語った。

最後に須藤は「見てくださる人の声でこの映画はまだまだ成長していく。たくさんの方に勧めていただければ」、草彅は「見ていただけると心温まるし、人生っていいなと誰もかなじる時間とか、出発や再生とか、いろいろなメッセージが込められています。何か心に引っかかる部分があると思います」と本作をアピール。新音は「一人でも多くの人がうれしかったり、温かさを感じたり、それだけで私は嬉しい。いろんな人に広まって温かい気持ちで見てくれたらうれしいです」、山﨑は「この映画は鶴岡監督をはじめスタッフ、共演者全員で心を込めて作った作品dえす。ぜひご家族や友人に話していただけたら嬉しいです」とメッセージを送った。

本作は、小さな温泉街に住む小学5年生の男の子・慧が、不思議な魅力をもつ美少女・転入生のコズエと出会い、彼女に秘められた大きな秘密を知ることで、今まで見てきた世界―日常―が優しく塗りかえられていき、ほんの少しだけ大人へと近づいていく思春期ならではの葛藤や親と子の確執と再生を描く“奇跡”の物語。主人公・慧を本作が初主演となる14歳の山﨑光、謎の転入生・コズエ役を今後の活躍が期待される新星・新音、ダメな父親だけれど息子の成長を陰ながら見つめ背中をそっと押す父・光一役を草彅剛が演じる。

【取材・写真・文/編集部】

映画『まく子』は全国で公開中!
監督・脚本:鶴岡慧子
原作:西加奈子「まく子」(福音館書店刊)
出演:山﨑光、新音、須藤理彩/草彅剛
配給:日活
©2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)