南沙良


南沙良主演×坂本欣弘監督最新作『もみの家』が2020年に公開されることが決定した。

主演は、今年一番活躍が期待される若手女優の南沙良。第18回nicolaモデルオーディションのグランプリを受賞。雑誌「nicola」専属モデルとして活躍する一方で、女優としての活躍も目覚ましい。初主演映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(湯浅弘章監督)でうまく自分の気持ちを言葉にすることが出来ない志乃を溢れるエネルギーで演じ抜き第61回ブルーリボン賞新人賞を受賞するなど鮮烈な印象を残した。さらに5月公開の松坂桃李主演『居眠り磐音』(本木克英監督)が控える。本作では、南の実年齢と同じ16歳の、心に悩みを抱え不登校になってしまう主人公・本田彩花を体当たりで演じる。“もみの家”での出会いや経験をとおし、めぐる季節と共に成長していく等身大の姿が描かれる。

そして彩花のように不登校、問題を抱えた若者を受け入れ自立を支援する施設“もみの家”の経営者であり大黒柱の佐藤泰利を、近年では『万引き家族』『散り椿』などに出演する名優 緒形直人が熱演。さらに泰利の妻・恵をNHK連続テレビ小説「あぐり」でヒロインを務め、近年では映画『二宮金次郎』『山中静夫氏の尊厳死』などに出演、さらに声優としてもナレーションや吹き替えなどジャンルを越え幅広く活躍する田中美里が演じる。佐藤夫婦は優しさと大きな愛で彩花をはじめとした“もみの家”の寮生たちを見守り続ける。

メガホンをとるのは、『真白の恋』で鮮烈なデビューを果たした坂本欣弘監督。主人公・真白のつたない恋心の機微を自身の出身地・富山の美しい風景と共に丹念に映し出し、第32回高崎映画祭 新進監督グランプリ、なら国際映画祭や福井映画祭で観客賞を受賞など、国内映画祭、映画ファンの心を鷲掴みにした。大学在学中には、映画監督の岩井俊二が主宰するplay worksにシナリオの陪審員として参加。その後、冨樫森や呉美保らのもとで助監督として活動した。前作からタッグを組む脚本の北川亜矢子と共に、再びオリジナル脚本の映像化に挑む。

坂本監督の前作同様に本作も監督の生まれ育った富山でのロケを敢行し、春夏秋冬それぞれの季節と人間模様を実際に一年間掛けて丁寧に撮影中。すでに大半を撮影し終え、今春にクランクアップし、公開は2020年春を予定。注目監督の思いがこもった原案を、旬な主演女優に加え名俳優達が脇を固め映像化、心揺さぶられる温かな物語が誕生する。

南沙良(本田彩花役)コメント

初めて脚本を読ませていただいたとき、その美しい風景がなんの苦労もなくイメージとして心の中に広がりました。私が演じる彩花はきっと何かを強制する空気を窮屈に感じていて、自分で自分にロープを巻いているんだな、と思いました。撮影の初めの頃は、ずっと出口のないトンネルを歩いている気分でした。お芝居ができる嬉しさと同時に、彩花に対して少し近親憎悪に似た感情が生まれて、足並みを合わせていくのが大変でした。ですが一年を通し、自然に恵まれた環境の中、出会いと別れの眩しさや無数の刹那を強く感じ自分の中に取り込んでいくことで、自分も変化することがあると思えるようになりました。作品を通したくさんの希望と優しさをお伝えできたらいいなと思っています。

坂本欣弘(監督)コメント

美しく広がる富山の散居村を舞台に、四季を感じながら映画「もみの家」を撮っています。主人公彩花と「もみの家」のメンバーのみんなの一年という時間がこの映画の中にしっかりとした息遣いとして映し出されています。そして彩花の繊細な感情を南さんが見事に演じてくれ、とても優しい温かい映画になると思います。撮影はまだ残っていますが、完成まで期待してお待ちください。

ストーリー

心に問題を抱えた若者を受け入れ共同生活を送る“もみの家”に、16歳の本田彩花がやってきた。不登校になって半年、心配する母親に促され俯きながらやってきた彩花に、“もみの家”の主・佐藤泰利は笑顔で声をかけた「よろしくな、彩花」。周囲に暮らす人々との出会いや豊かな自然、日々を過ごす中で感じ取った大切な“なにか”に突き動かされ、息苦しい時間を過ごしていた彩花は少しずつ自らの気持ちと向き合あっていく・・・。

映画『もみの家』は2020年春に新宿武蔵野館ほか全国で順次公開、富山県で先行公開!
監督:坂本欣弘
出演:南沙良、緒形直人、田中美里
配給:ビターズ・エンド
©「もみの家」製作委員会