『居眠り磐音』のプレミアイベントが4月4日（木）に都内で行われ、松坂桃李、木村文乃、芳根京子、柄本佑、杉野遥亮、西村まさ彦、中村梅雀、柄本明、本木克英監督、原作者の佐伯泰英が登壇した。

ピエール瀧の降板に伴い、奥田瑛二が代役を務め、撮り直しとなった本作。冒頭で本木監督は「奥田瑛二さんに感謝を申し上げると共に、あの一件の際に何人もの俳優さんに、“自分でよければやるよ”と言っていただいたことに感謝します」と挨拶した。

今回、“時代劇史上最も優しい主人公”とも言われる坂崎磐音を演じる松坂は「自分の中での武士は、“武士たるものは”という鋭いイメージがあったんですけど、磐音は普段は肩の力が抜けている」とイメージとは異なる役柄への挑戦であったことを明かしつつ「いざ守らなければいけない、正義を貫かなければしけないときは武士になる。そのギャップが新しい」とやりがいを感じていた様子を語った。

今回、松坂と5度目の共演となる木村は「今まで見てきたどの松坂さんよりも凛としている」と振り返り、そんな木村に「プレッシャーもありましたが、お互いの呼吸だったり、今後も続いていくんだろうなと思わせなければいけない空気感を出さなければいけなかったのですが、心配のない関係性でした」と呼吸が合っていたことを明かした。

劇中では、幼なじみという関係性の松坂と柄本佑、杉野の3人。杉野は「不安に思うこともあった」と明かしつつ、柄本さんと初めて殺陣の稽古をさせていただいたときに包み込んでくださる方だと思った。松坂さんは（同じ事務所の）先輩で優しさを知っているので」と笑顔を見せ、「お二人のお子上げで安心して臨めました」と明かした。

また、イベントには原作者の佐伯泰英が登壇。「一出演者と作品は別物という意見が取りざたされています。映画の制作には、作品ごとに異なった作風、事情がある。個々の判断があってしかるべきと考えています」とコメントし、さらに「今回の再撮影の判断と、スタッフの再挑戦を全面的に支持するものです」と語った。これに松坂は「改めて有機と言いますか、強い気持ちが沸き上がってきました」とコメントした。

さらにここで、佐伯が書き下ろした小説が本作の入場者特典として配布されることが発表され、佐伯は「京都で君の演技を見ているときにふっと頭に浮かんだ」と振り返り、自身の過去の体験を「君に重ね合わせた」とその着想を語った。最後に松坂は「映画はたくさんの人の応援や支えによって成り立っているんだと改めて実感しています」と感謝の気持ちを語るとともに、「『居眠り磐音』は極上の時代劇エンターテインメントになっています」と本作をアピールした。

本作は多くの時代小説ファンの心を掴み、シリーズ累計発行部数2000万部を突破した佐伯泰英の同名著書を原作とする本格時代劇エンターテインメント。“時代劇史上最も優しい主人公”の坂崎磐音役には松坂桃李を迎え、木村文乃・芳根京子・柄本佑・杉野遥亮・佐々木蔵之介・陣内孝則・谷原章介・中村梅雀・柄本明など日本を代表する豪華俳優陣が集結。江戸下町の人々との心温まる交流、颯爽と悪を斬る磐音の剣、胸をしめつける男女の恋模様を描く、全く新しい本格時代劇エンターテインメントが誕生する。

【取材・写真・文／編集部】

映画『居眠り磐音』は2019年5月17日（金）より全国で公開！
監督：本木克英
原作：佐伯泰英「居眠り磐音 決定版」（文春文庫刊）
出演：松坂桃李、木村文乃、芳根京子、柄本佑、杉野遥亮、佐々木蔵之介、陣内孝則、谷原章介、中村梅雀、柄本明
配給：松竹
©2019映画「居眠り磐音」製作委員会