「連続ドラマW 悪党 ~加害者追跡調査~」の完成披露試写会が4月25日(木)にユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、東出昌大、松重豊、新川優愛、青柳翔、瀬々敬久監督が登壇した。

本作が連続ドラマ初主演となる東出が演じるのは、元警察官で探偵の佐伯修一。探偵でありながら被害者遺族でもある佐伯だが、東出では「非常に重かったです。本当にやばいんです」と振り返り、「現場も和気あいあいとはいかなかった」と明かした。また、探偵事務所の所長役の松重は「瀬々さんとやるのはワクワクする。全員に見えるけど、ダークサイドもある。そこら辺を超えてくる」と語り、「瀬々さんとの仕事は刺激的」と明かした。

また、詐欺グループのリーダー・坂上役を演じた青柳は「一貫して悪党でないといけないと思いました」と語り、「(瀬々監督から)『最後まで悪党でいてくれ』という話だったのでそうしました」と明かした。キャストからも慕われている瀬々監督だが、「ちょっとずるいんです」とコメントした松重は「“こうかな、ああかな”って誘導されて行って思うツボにはまってしまう。人たらしなところがある。そこが魅力なんです」と明かした。

さらに劇中では、「(演技が)始まると変わるので、“怖っ!”って思うと同時に素晴らしい方々」と“悪党”役キャストについて語る新川。それほど本気の演技が繰り広げられていた現場ではハプニングもあったようで、東出は「胸倉をつかんだ(青柳演じる)坂上が黒いタートルネックを着ていたんです。カメラ位置を変えてもう一回となったときに、一回目のタートルネックがグニャグニャになっちゃって隠しながらやりました(笑)」と明かした。

探偵役の松重は、“探偵に頼むとしたら?”という質問に「おいしいお店を教えてもらおうかな。パフェのお店とか」と答え、これに東出は「スタンバイ部屋で差し入れのお菓子を食べながら『これ、おいしいな』ってぼやいているのを僕と板谷由夏さんで聞いて、『あっ!いまの!』って言ってたんです。まさしく『孤独のそれ(グルメ)』で・・・。別日に篠原(ゆき子)さんがいるときに、また『これ、おいしい』というのを聞いて、“あっ!”っていう顔を見て、“気持ちわかるよ”と(思いました)」とコメントし、会場は大爆笑となるなど、撮影中は和気あいあいとできなかったキャストたちだが、その分終始なごやかなムードで笑い溢れる舞台挨拶となった。

幼いころに姉を殺され失っている元刑事の探偵・佐伯修一と、佐伯が勤める探偵事務所の所長・木暮正人。罪を償い出所した犯罪加害者の現在の状況を調査することになった探偵たちが自らの過去と忘れることのできない犯罪のその後に向き合い、葛藤するさまを描いた本作。原作は、薬丸岳による小説「悪党」(角川文庫)。探偵でありながら被害者遺族としてのトラウマも抱える主人公・佐伯修一を東出昌大、探偵事務所所長の木暮正人を松重豊が演じる。そして、新川優愛が、情報源として佐伯を助け、次第に惹かれあうようになるキャバクラ嬢のはるかを演じる。監督は、瀬々敬久。

【取材・写真・文/編集部】

「連続ドラマW 悪党 ~加害者追跡調査~」は2019年5月12日(日)よりWOWOWプライムにて放送!
毎週日曜日22:00より放送(全6話)※第1話無料放送
監督:瀬々敬久
出演:東出昌大、新川優愛、青柳翔、蓮佛美沙子、山口紗弥加、寛一郎、篠原ゆき子、中島歩/渡辺いっけい、三浦誠己、山中崇、波岡一喜/柄本明、板谷由夏/益岡徹/松重豊