伊坂幸太郎“初”にして“唯一”の恋愛小説集を映画化した『アイネクライネナハトムジーク』が第22回上海国際映画祭コンペティション部門に出品されることが決定した。
原作は、現在に至るまでに42万部(電子書籍を除く)を売り上げる伊坂幸太郎によるベストセラー。6章の短編から成るこの原作には、登場人物それぞれに伏線が敷かれ、最終章でそれが回収されるという伊坂ならではの仕掛けがあるのだが、映画でも三浦春馬演じる佐藤という男を中心に展開していく。監督を務めるのは、緻密な構成と巧みな演出で、リアルで新しい恋愛群像を描いてきた“ダメ恋愛映画の旗手”とも称される、今注目の新鋭監督・今泉力哉。今回は、原作者の伊坂幸太郎から「映像化できるのは今泉監督しかいない!」とラブコールを受け快諾した。
今回、本作が正式出品されることが決定した上海国際映画祭は、中国の上海で開催される国際映画製作者連盟公認の映画祭。1993年より開催され、22回目を迎える今回は6月15日(土)~24日(月)まで10日間に渡り開催される。今回、日本映画でコンペティション部門(実写部門)に選出された作品は、本作『アイネクライネナハトムジーク』のみ。
これまでコンペティション部門では、第6回(2002年)に岩井俊二監督作『リリイ・シュシュのすべて』が審査員特別賞と最優秀音楽賞を受賞、さらに第8回(2005年)には三原光尋監督作『村の写真集』が最優秀作品賞(金爵奨)を受賞、近年では第19回(2016年)に阪本順治監督作『団地』で主演の藤山直美が最優秀女優賞を受賞するなど、日本映画への注目度が高い。映画祭の上映に合わせて今泉力哉監督が渡航することが決定しており、出演者の渡航は未定となっている。
今泉力哉(監督)コメント
コンペティション部門に選んでいただき、とても光栄です。アジアの映画祭に参加することも私自身、初めての経験でワクワクしています。観客のみなさんが「佐藤」とその周辺の市井の人たちの<出会い>についての物語と、どう<出会う>のか。今から楽しみにしています。やったね。
映画『アイネクライネナハトムジーク』は2019年9月13日(金)より宮城県で先行公開、9月20日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開!
監督:今泉力哉
出演:三浦春馬、多部未華子、矢本悠馬、森絵梨佳、恒松祐里、萩原利久、成田瑛基、八木優希、こだまたいち、MEGUMI、柳憂怜、濱田マリ/藤原季節、中川翼、祷キララ/伊達みきお、富澤たけし、貫地谷しほり/原田泰造
配給:ギャガ
©2019 映画「アイネクライネナハトムジーク」製作委員会