是枝裕和監督最新作『真実』が第76回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、オープニング作品として上映されることが決定した。
全ての始まりは、国民的大女優が出した【真実】という名の自伝本。出版祝いに集まった家族たちは、綴られなかった母と娘の<真実>をやがて知ることになる―。昨年のカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞した『万引き家族』の是枝裕和監督最新作にして初の国際共同製作映画。世界トップレベルの俳優陣が集結した本作は、全編フランスにて撮影。主演はカトリーヌ・ドヌーヴ。彼女の娘役にジュリエット・ビノシュ、娘婿役にイーサン・ホークら錚々たるキャスト陣を迎え、母と娘の間に隠された、ある「真実」を巡って物語が展開する。
今回、本作が8月28日(水)~9月7日(土)までイタリア・ヴェネチアにて開催される第76回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門オープニング作品に決定した。ベルリン国際映画祭、カンヌ国際映画祭と並び“世界三大映画祭”と呼ばれ、世界最古の歴史を持つ由緒あるヴェネチア国際映画祭の中でも顔として最も注目を集めるのがコンペティション部門のオープニング作品。その栄えあるオープニング作品に、日本人監督が手掛ける作品が選ばれるのは、史上初の快挙となる。
昨年、『万引き家族』で参加したカンヌ国際映画祭で最高賞“パルムドール”を受賞した是枝監督。ヴェネチア国際映画祭には、1995年に監督デビュー作で金オゼッラ賞を受賞した『幻の光』(95)、2017年にコンペティション部門に出品した福山雅治主演作『三度目の殺人』(17)以来、3度目の参加となる。
なお、近年のヴェネチア国際映画祭のオープニング上映作品としては、第75回(2018年)『ファースト・マン』(デイミアン・チャゼル監督)、第73回(2016年)『ラ・ラ・ランド』(デイミアン・チャゼル監督)、第71回(2014年)『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督)、第70回(2013年)『ゼロ・グラビティ』(アルフォンソ・キュアロン監督)といずれも賞レースを賑わす作品が並ぶ。
是枝裕和(監督)コメント
私の新作『真実』が、ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門オープニング作品に選ばれたという嬉しいお知らせを頂きました。大変光栄です。映画祭関係者の皆さんにまず感謝致します。撮影は昨年の秋に10週間パリで行いました。発表された通り、キャストは本当に華やかなのですが、物語の七割は家の中で展開していく、小さな小さな、家族のお話です。
その小さな宇宙の中に出来る限りの後悔や嘘や見栄や寂しさや、和解や喜びを詰め込んでみました。どうぞ、お楽しみください。 是枝裕和
映画『真実』は2019年10月11日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開!
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク、リュディヴィーヌ・サニエ
配給:ギャガ
Photo L. Champoussin © 3B-分福-Mi Movies-France 3 Cinéma