周防正行監督5年ぶりの最新作『カツベン!』が追加キャストが発表された。
今からおよそ100年前、「映画(活動写真)」がまだサイレントでモノクロだった頃、日本では楽士の奏でる音楽とともに独自の“しゃべり”で物語をつくりあげ、観客たちを映画の世界に誘い、そして、熱狂させる【活動弁士】、通称“活弁”(カツベン)が大活躍した。本作は、活動弁士を夢見る青年が、とある小さな町の映画館に流れついたことからすべてが始まる【アクション】×【恋】×【笑い】の要素を織り交ぜたノンストップエンターテインメント。主演は成田凌。ヒロインには黒島結菜。さらに永瀬正敏、高良健吾、井上真央、音尾琢真、竹野内豊と超実力派俳優が脇を固める。また、竹中直人、渡辺えり、小日向文世をはじめとする周防作品おなじみのキャストも出演する。
今回、新たに4人の追加キャストの出演が発表された。映画黎明期を支え、日本映画の未来を見据える実在の活動写真監督・二川文太郎を演じるのは池松壮亮。主人公の俊太郎が働くことになる町の映画館・靑木館の映写技師を、ミュージカル俳優として舞台に無くてはならない存在の成河(ソンハ)。ヒロイン梅子の芯の強い母親を演じるのは酒井美紀。日本映画の礎を築いた“映画の父”として知られる牧野省三を演じるのは山本耕史。山本は、『それでもボクはやってない』(2007)以来、12年ぶりの周防組参加となり、成河・酒井・池松は周防組初参加。
池松壮亮 コメント
活動弁士が題材の映画と聞き、とても面白いなと思いました。日本にしか無かった文化だと知り更に興味を覚えました。実在の人物の役ですが、映画を純粋に繋いでくれた先人達には無条件の尊敬があります。周防監督のもと、職人気質なスタッ フに囲まれて、ほんの数日間でしたが良い時間を過ごす事が出来ました。
成河 コメント
大正時代の映写技師は、器具を使わずハサミと薬品だけでフィルムを手繋ぎして編集するので、
その技を会得するのがとにかく大変でした。当時使われていた貴重な映写機を実際に使わせて頂けたことも大切な思い出です。
酒井美紀 コメント
いつか周防監督とご一緒したいと思っておりました。撮影の日は、うれしさと緊張の感情のうねりが交互にやってきていましたが、周防監督の持つ穏やかな雰囲気に包まれ、カツベンの一部になれるよう気を引き締めて撮影に挑みました。とても楽しい時間でした。
山本耕史 コメント
『それでもボクはやってない』以来の周防組でしたが、監督の現場は相変わらず穏やかで、ひとりの役者として撮影に参加しているのがとても楽しい現場でした。日本映画の父と呼ばれる牧野省三役を演じさせていただきましたが、当時の映画人が持っていた勢いをみなさんに感じていただければと思います。
映画『カツベン!』は2019年12月13日(金)より全国で公開!
監督:周防正行