オダギリジョー長編初監督作品『ある船頭の話』が第76回ヴェネチア国際映画祭ヴェニス・デイズ部門に正式出品されることが決定した。
橋の建設が進む山村。川岸の小屋に住み船頭を続けるトイチ(柄本明)は、村人の源三(村上虹郎)が遊びに来るとき以外は黙々と渡し舟を漕ぐ日々を送っていた。そんな折、トイチの前にひとりの少女が現れ、トイチの人生は大きく変わっていく―。主人公の船頭トイチ役を演じるのは、11年ぶりの主演となる柄本明。人懐っこい笑顔でトイチのもとに遊びに来る村人・源三役には村上虹郎。トイチの前に現れる傷ついた少女を川島鈴遥が演じる。
今回、本作が8月28日に開幕する第76回ヴェネチア国際映画祭のヴェニス・デイズ部門で正式出品作品(コンペティション)として上映が決定した。ヴェネチア国際映画祭はカンヌ国際映画祭・ベルリン国際映画祭と並ぶ世界三大映画祭のひとつで、世界最古の歴史を持つ映画祭。なかでも、ヴェニス・デイズ部門は革新性や探求心、オリジナリティー、インディペンデント精神などに優れたハイ・クオリテイーな作品を紹介することを目的とした部門で、長編日本映画としては本作が史上初の選出。オダギリは『蟲師』(2006/大友克洋監督)、『サッド ヴァケイション』(2007/青山真治監督)で俳優としてヴェネチア国際映画祭に参加しているが、今回は監督として邦画史上初となるヴェニス・デイズ部門選出という快挙を成し遂げた。オダギリ監督は上映に合わせて現地入りをする予定。受賞結果は、映画祭最終日にあたる9月7日(現地時間)に発表される。
オダギリ ジョー(脚本・監督)コメント
歴史ある映画祭に選んで貰えるなんて、本当に光栄です。
何より嬉しいのが、作家性を重視する部門である事。しかもイタリアの監督協会から選んで貰えた事。
もうイタリアに移住しちゃおうかな、ぐらいな感じです。
この作品を信じて力を尽くして頂いた全てのスタッフ、キャストの方々に心から感謝申し上げます。
柄本明(トイチ役)コメント
光栄です。
オダギリジョー監督に感謝。
川島鈴遥(少女役)コメント
初ヒロイン、そして沢山の方に支えていただきながら撮影したこの作品をヴェネチア国際映画祭という世界の舞台で皆さんに観ていただけること、とても幸せです。
作品を撮り始める前、オダギリ監督から「僕はこの作品に賭けている」というお話をいただきました。
その強い思いを今改めて感じています。
そして、この作品の一員として「ある船頭の話」に参加出来たことに感謝します。
村上虹郎(源三役)コメント
この上なく幸せなお知らせです。
世界最古の映画祭、胸がキュンキュンします。
監督おめでとうございます。
永瀬正敏(マタギの仁平役)コメント
オダギリ監督の世界が、様々な国の方々に観ていただける機会が拡がる、、、心から嬉しいです。
監督おめでとうございます!!
橋爪功(医者役)コメント
完成した作品を拝見した時、ああこれは簡単にはコメント出来ないな、と思いました。人の営みに向けるあなたのまなざしが気になって、この映画は時間をおいて何度も見たくなるだろうなと思ったのです。今も様々な想いが頭の中に去来しています。オダギリ君、ありがとう。そして海外も含めお客様の反応を心から楽しみにしています。
映画『ある船頭の話』は2019年9月より新宿武蔵野館ほか全国で公開!
脚本・監督:オダギリジョー
出演:柄本明、川島鈴遥、村上虹郎/伊原剛志、浅野忠信、村上淳、蒼井優/笹野高史、草笛光子/細野晴臣、永瀬正敏、橋爪功
配給:キノフィルムズ/木下グループ
© 2019「ある船頭の話」製作委員会