伝説的コミックを衝撃の実写映画化した『惡の華』の場面写真が解禁された。
原作「惡の華」は、別冊少年マガジンに2009年から5年間に渡って連載され、テレビアニメや舞台化。今回原作者からの逆指名を受けた井口昇監督のもと、絶望の思春期を突き進む、超<変態>狂騒劇が幕を開ける。鬱屈とした青春と、行き場のない衝動を描き、思春期の暗黒面をえぐり出した本作で主役・春日高男を務めるのは伊藤健太郎。春日の中に自分と通ずる何かを見つけ、執拗につきまとう仲村役には玉城ティナ。春日が片思いをするクラスのマドンナ・佐伯奈々子役には秋田汐梨が数百人以上のオーディションを経て大抜擢された。そして、お互い文学が好きなことをきっかけに春日と交流を深める常磐文役に飯豊まりえが扮するなど、最旬キャストの共演も見逃せない。
思春期真っ最中の主人公・春日高男にキャスティングされた伊藤健太郎。撮影当時21歳、身長179cmの高身長で、がっしりとした体格だった伊藤は、どのようにして春日高男を演じたのか。役作りをするにあたって自身の学生時代を思い返していたという伊藤は、当時の鬱屈とした感情を取り戻すには、心身ともに学生時代に戻らなければならないと考えて、撮影前の減量に加えて、撮影期間中はお酒を断ち、それが良い意味で役に繋がるストレスとなったと語っている。
キャスティングした井口監督は「健太郎さんには、中学生の心を忘れないように、ホテルに帰っても中学生っぽいことばかり考えていてくれと言いました。あと、身長が170cm台なんですけど、なるべく猫背にして、150cm台に見える芝居をしてください、好きな食べ物はハンバーグ!みたいな人の芝居をしてくださいと言いました」と撮影前の演技指導について語っている。
監督のこの言葉を受けた伊藤は、撮影期間中にホテルに戻っても中学生の心を忘れることなく、鬱屈とした負の感情をひたすらにため込んでいった。ある日撮影が終わりホテルへ戻ると、次の日の撮影で黒板に書く「俺はクソ」「変態は私です」などの言葉が詰まった文章を、机の上にあったメモ帳に何枚も書きなぐり、そのまま寝落ち。メモを机に散らかしたまま放置して翌朝現場に向かった伊藤。撮影を終えて部屋に帰ると、書きなぐった紙が綺麗に整えられて机の上に置かれていた。きっと清掃係がそうしてくれたのだろうが、これを見て「ヤバイ人」だと思われただろうなと思って恥ずかしくなったとのこと。
その成果が感情となって爆発した本番を見たスタッフは、完全に主人公・春日の役に入りきった伊藤に驚愕したそう。心身ともに中学生になりきった伊藤は、本作で制服、体操服、のみならず裸まで大胆に披露している。
映画『惡の華』は2019年9月27日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開!
監督:井口昇
原作:押見修造「惡の華」(講談社「別冊少年マガジン」所載)
出演:伊藤健太郎、玉城ティナ、秋田汐梨/飯豊まりえ、北川美穂、佐久本宝、田中偉登、松本若菜、黒沢あすか、高橋和也、佐々木すみ江、坂井真紀、鶴見辰吾
配給:ファントム・フィルム
©押見修造/講談社 ©2019映画『惡の華』製作委員会