知られざる業界を描く“ビジネスエンターテインメント”が今、始まる―「連続ドラマW 引き抜き屋 ~ヘッドハンターの流儀~」が11月よりWOWOWプライムにて放送されることが決定した。
原作は、「犯人に告ぐ」、「火の粉」、「検察側の罪人」といった数々の映像化作品で注目を集め、多くのミステリーやサスペンス小説で登場人物の心理描写に定評のある雫井脩介。今回の「引き抜き屋」は、ヘッドハンティングを通して様々な企業を描くビジネス小説の側面もある、著者渾身の新境地。そして、映像化に際して監督を務めるのは、2018年邦画興行収入ナンバーワンを獲得した『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の西浦正記。
主演を務めるのは、本作で自身初となる“ヘッドハンター”役に挑む松下奈緒。アウトドア用品メーカーの「フォーン」創業者を父に持つ松下演じる鹿子小穂は、ある日、父がヘッドハンターを介して招聘した人物が現れ、会社から追い出されることに。その後、奇しくも小穂自身がヘッドハンターとして、初めて外の世界での一歩を踏み出していく──。様々な企業の裏で繰り広げられる、ヘッドハンターたちの駆け引き、裏切り、騙し合いに巻き込まれる展開に、知られざる業界ならではの面白さがあり、見どころだ。
小穂を知られざる業界に引き込んでいく敏腕女性ヘッドハンター・渡会花緒里役に内田有紀。くせ者だがどこか憎めないキャラクターのヘッドハンターの会社「フォルテフロース」のボス・並木剛役に小手伸也。“ある陰謀”を抱きながら暗躍し、小穂たちの宿敵ともなる切れ者ヘッドハンター・戸ケ里政樹役に渡部篤郎といった豪華実力派キャストが集結。
世の中多くの人々は、家族のため、自分自身のため、大切な何かを守るために日々働く。終身雇用ではなく転職が当たり前の今の時代だからこそ、一度きりの人生で自分がやるべき仕事を真剣に求めている人がいる―。仕事とは?経営とは?何を大切にして働くべきなのか?各業界の逸材としてヘッドハンターに目を付けられた人たちの仕事への思いとは?熾烈な戦いとも言えるヘッドハンティングや主人公の小穂を通して、それらの答えが見えてくるに違いない。
松下奈緒 コメント
―今作で主演を務めることになった時の心境
「連続ドラマW」の作品はとても面白く続きが早く観たい!と思うほど大ファンですので、「闇の伴走者」に続き、また新たな主人公を演じさせて頂けてとても嬉しかったです。
―“ヘッドハンター”という仕事に対する印象や脚本について
この作品で初めて、ヘッドハンターという職業を知りました。「ヘッドハンティングされて別の会社に、、、」という話は聞いた事があっても、「私ヘッドハンターなんです。」という方にはお会いしたことが無かったので、とても新鮮な感じでした。人脈つくりの方法にも驚きましたし、新たな経験としてとても興味津々で私自身が知らない世界が繰り広げられた脚本にとてもワクワクしました。
―主人公の鹿子小穂を演じるにあたって心がけていること
小穂のキャラクターは、プライドは高いけど素直で、とても頭の切れる女性だと思っています。チャーミングな部分が描かれているので、小穂というキャラクターを作り上げていく上で脚本がとても味方してくれたように思います。高圧的にならず、憎まれないキャラクターであり、どんな環境、逆境にも負けない心の強さ。どんなこともやってのけるタイプに見える一方で、実は、不器用なところもあります。プライドを持ちながらも、人の気持ちに寄り添える。小穂の心の変化が、フォーンからフォルテフロースに転職した時に見えたいと思っています。
―本作への意気込みと視聴者へメッセージ
新たなキャラクターでドラマWに戻ってまいりました。今回のヘッドハンターという役にワクワク・ドキドキしています。また、西浦監督と初めてご一緒させて頂きますので、とても楽しみにしていました。ヘッドハンター鹿子小穂と胸を張って言えるよう、最高で最強のヘッドハンターを目指します!ぜひお楽しみに。
西浦正記(監督)コメント
―「引き抜き屋」の映像化に対する意気込み
引き抜き屋、ヘッドハンター、正直分かりにくい職種でした。しかし「どの仕事にも変わらずに流れている人間味」に気付いてからは、ドラマの中で起こる様々な事象を受け止める事が出来るようになり、自分の中で新しさと昔から大事にしてきた事の両方を強く意識して取り組む作品になりました。今回はカメラに一切三脚を付けずに撮影するなど新しい映像にチャレンジもしています、原作の引き抜き屋に負けないよう、自分に鞭打ち、明日の活力になるドラマを作りたいと思って挑みましたのでお楽しみに!!
―“ヘッドハンター”という仕事や知られざる業界に対する印象、映像化に対しての考え
もっとドライで合理的な世界だと思っていました。しかし、原作や取材を深掘りしていくうちにとても人間味が有り複雑な人間関係から成り立っている仕事だと再認識しました。映像化に当たっては、ヘッドハンターの仕事のシビアさクールさは勿論、人間の心情の機微、人生に於いて幸せな仕事とは何か?を表現出来れば良いなぁと思っています。
―初タッグとなる松下奈緒さんの印象と、今作での期待するポイント
とても仕事をしたい女優さんの一人でした。今回の小穂のキャラクターに必要な要素を考えました。それは、ひた向きさ、強さ、純粋さ、人の心を動かす情熱家、そして品の良さ。驚くべき事に彼女にはすべて揃っていました。いやもしかすると、女優として全て揃えてくれたのかもしれません。どちらにしろ彼女の役に対する姿勢、仕事に対する取り組み方は想像を超えて素晴らしいものでした。きっと視聴者の皆さんの想像も超えて素晴らしい演技を残してくれると思います。そして、現在撮影中ですがもう一度仕事がしたい女優さんになりました。
―視聴者の方へメッセージ
今回は自分にとって未知の仕事を魅せる、新しい撮影の手法で撮るというチャレンジ満載の作品になりました。チャレンジな分全力疾走するのでこの作品を最後まで見届けていただけるなら幸いです。
ストーリー
「私をクビに?」──父親が社長を務めるアウトドア用品メーカー・フォーンの幹部として働いていた鹿子小穂(松下奈緒)は愕然とした。ものづくりへの信念を引き継いで仕事に励んでいたが、突然の解雇。背景には“あるヘッドハンター”を介して招聘された人物の策略が・・・。そんな中、小穂の前に「ヘッドハンター」を名乗る渡会花緒里(内田有紀)が現れ、奇しくも彼女が働くヘッドハンティング会社・フォルテフロースで働くことに。そして、ボスの並木剛(小手伸也)に連れられて初仕事に行くと、そこには競合の剛腕ヘッドハンター・戸ケ里政樹(渡部篤郎)が・・・。駆け引き、裏切り、騙し合いを繰り広げながら、小穂は一癖も二癖もある経営者らクライアントやキャンディデイト(ヘッドハンティングの候補者)と対峙し、「人の人生を預かる仕事」にやり甲斐を見出していく。その一方、フォーンの経営に暗雲が漂い始めていた。その裏にいるのは―。
「連続ドラマW 引き抜き屋 ~ヘッドハンターの流儀~」は2019年11月よりWOWOWプライムにて放送!
監督:西浦正記
原作:雫井脩介「引き抜き屋(1)鹿子小穂の冒険」、「引き抜き屋(2)鹿子小穂の帰還」(PHP研究所刊)
出演:松下奈緒、内田有紀、小手伸也/渡部篤郎