『任侠学園』の初日舞台挨拶が9月27日(金)にTOHOシネマズ新宿で行われ、西島秀俊、西田敏行、伊藤淳史、中尾彬、木村ひさし監督、原作者の今野敏が登壇した。

冒頭の挨拶で「一番悔しかったのは、西田が歌っていること」と早々に恨み節を披露した中尾は「シリーズになったら私が歌います」と宣言したものの、西田は「私、過去3回紅白に出ておりまして、俳優というより歌手と言っていただいたほうがいいのかもしれませんん。中尾さんは俳優ですけれども、私は完全に歌手ですので、ちょっとレベルが違う」とコメントし、会場は爆笑に包まれた。

また、「満員御礼がずっと続いて、御礼のご挨拶がかなった時には歌いたいと思います」という西田は「何度も何度もおいでくださいませ!」と劇場への再訪を促した。

今回、映画では『アウトレイジ ビヨンド』(2012)以来の共演となる西田と中尾だが、MCがこのことについて中尾について振ると、西田が「そうですね、あの・・・」と話し始め、すかさず中尾が「おれがしゃべるんだよ!」とツッコミを入れ、会場は笑いに包まれた。そんな西田との関係を「映画の話をせず、世間話をする、いい戦友のような関係」と語る中尾。

続けて、“助けて組長”のコーナーでは事前にSNSで募集された質問に西田と中尾が答え、さらに西島からの「飲みすぎてしまって半分記憶がなくなった場合、後日聞いたほうがいいのか、流したほうがいいのか」という質問に、西田は自身は気づかなかったといい「相手にわからないから今のままで大丈夫」と答えた。

さらに、舞台挨拶に登壇した原作者の今野の誕生日を祝して西田がバースデーソングを歌い、会場を盛り上げた。最後に西島は「とにかく愛情を込めて1シーン1シーン作った作品です。難しいことを考えずにとにあっく笑っていただいて、最後に人情でジーンと涙していただきたいです」と本作をアピールした。

社会奉仕がモットーの地元密着型ヤクザ“阿岐本組”が義理と人情を武器に、倒産寸前の私立高校や出版社、病院や映画館など困ってる人たちをボランティア精神で助ける今野敏による人気小説「任俠」シリーズ(中公文庫)。西島秀俊と西田敏行のW主演で映画化された第一弾はシリーズの中でも、特に根強く愛され続ける『任俠学園』。真面目過ぎるが故、空回りしながらも世の為、人の為に走り回る不器用な彼らが、日本列島を笑顔で満ち溢れさせる。

【写真・文/北村優雅】

映画『任侠学園』は全国で公開中!
監督:木村ひさし
原作:今野敏「任侠学園」(中公文庫刊)
出演:西島秀俊、西田敏行、伊藤淳史、葵わかな、葉山奨之、池田鉄洋、佐野和真、前田航基・戸田昌宏、猪野学、加治将樹、川島潤哉、福山翔大・高木ブー、佐藤蛾次郎・桜井日奈子、白竜、光石研、中尾彬(特別出演)、生瀬勝久
配給:エイベックス・ピクチャーズ
©今野 敏 / ©2019 映画「任侠学園」製作委員会