倍賞千恵子「どこかでお兄ちゃんが見てるのかな」―第32東京国際映画祭オープニングセレモニー

第32東京国際映画祭のオープニングセレモニーが10月28日（月）にグランドハイアット東京で行われ、オープニング作品『男はつらいよ　お帰り寅さん』のキャスト・監督、各部門の審査委員らが登壇した。

山本ゆきの with ねのいろによるパフォーマンスからイベントが始まり、会場を盛り上げた。久松猛朗フェスティバル・ディレクターは「今年は日本の映画・映像文化の魅力を改めて再発見・再認識するプログラムを多数ご用意させていただきました。ぜひお楽しみいただければと思います」と述べ、開会宣言とした。

第32回東京国際映画祭フェスティバル・ミューズとして広瀬アリスが登場し、様々な部門の中で今年から部門化されたジャパニーズ・アニメーションを最も注目しており、中でも『AKIRA』が好きとコメントした。

また、広瀬は挨拶の最後に「世界各国からたくさんの映画が上映されます。それはすごく素敵な時間だと思っています。私はフェスティバル・ミューズとして今日から最終日までこの国際映画祭を盛り上げていきたいと思っておりますので、みなさまぜひ楽しんで行ってください」と意気込みを述べた。

オープニング作品として『男はつらいよ　お帰り寅さん』の予告編が流れ、監督・出演キャストが登壇した。出演キャストを代表して、倍賞は「どこかでお兄ちゃん（故・渥美清さん）が見てるのかな、と感じがしながら50年かかって長い長い『男はつらいよ』という映画を撮り終えて、よくここまで私は生きてこられたなと嬉しく思ってます」とコメントした。

また、審査員から代表でコンペティション部門審査員長チャン・ツィイーが「東京国際映画祭審査員長としてこの場に立てることを大変光栄に思います。14本の映画を見るのですが、私のお腹の中には30週の赤ちゃんが入っておりますので、非常に良い胎児教諭になっていくのではないかなと思っております」と、英語と中国語のニか国語で挨拶し、セレモニーを締めくくった。

【写真・文／編集部】