『殺さない彼と死なない彼女』の初日舞台挨拶が11月15日(金)に新宿バルト9で行われ、間宮祥太朗、桜井日奈子、恒松祐里、堀田真由、箭内夢菜、ゆうたろう、小林啓一監督が登壇した。

公開初日のステージに赤や黒を基調とした衣装に身を包んで、キャスト・監督が登場すると大きな拍手に包まれたが、骨折をしたという間宮が松葉づえ姿で登壇すると、その姿に観客からは驚きの声が上がった。間宮は「まず初めにすいません。足を折ってしまって。見苦しい姿で登壇してすいません。折ったということは一回忘れていただいて」と挨拶し、会場を沸かせた。続く桜井は「無事にこの・・・」とと言い、堀田も「無事に迎えられて」と言いながら、間宮の足元を見つめ、笑いを誘った。

感情が揺さぶられたという感想が多く寄せられる本作に、「原作そのものが持つ力」や「4コマ漫画を映画の脚本に仕上げた監督」と称賛した間宮。それに対して桜井は「間宮さんが言った通りです」と答え、間宮は「ずるいよ!(笑)」と返し、会場は笑いに包まれた。

似ているキャラクターはという質問に、「きゃぴ子が似てる」と答えたゆうたろう。恒松は「地味子に似てると思います。性格が」と役柄と似ていることを明かした。また間宮は「(自身が演じた)小坂に共感するところはある」と答えたものの、小林監督は「キティちゃんじゃない?似てると思ってた」と劇中のワンシーンでのカットを挙げ、会場を沸かせた。それに「キティちゃんが大好き」という箭内は、「隣に実写版キティちゃんがいるんだな」とコメントし、笑いに包まれた。

キャラクターの個性が光る本作だが、堀田が演じるキャピ子について「大変でした。ぶりっ子はひとつの努力だと解釈した」と明かし、小林監督も「人気のキャラクターなので」と振り返った。また、小林監督は「間宮さんに、『桜井日奈子を頼む』ってイン前に言いました。演技の中で引っ張ってあげてほしいと。見事にやってくれた」と明かし、「間宮くんが引き出してくれた感じです」とチームワークが生み出したキャラクターであることを感じさせた。

また、アドリブについて聞かれると堀田は「地味子ちゃんのアドリブがすごい」と明かした。ゆうたろうは箭内が演じる撫子が「好き」のパターンを練っていたと言うと、「撫子の存在自体が映画にとってアドリブ」と、箭内のイメージの違いが映画にいい影響を与えたことを明かした。

最後に桜井は「この作品をより多くの方に届けたいです。ここに登壇しているみんなだけではなくてたくさんの方の協力を得て今日を迎えられたので、たくさんのかたに愛されることを祈っています」、間宮は「人間関係で2人は一番少ない。実際に自分と過ごす時間を共有する誰かがいて、自分だけだったら肯定できないような部分を、自分として認められる。そういう人間関係の映画だと思っています。2人っていう最少の人数のパートがあって、それがいかに特別で、かけがえのない出会いで存在だということを示している映画です。みなさんにとって大事な映画になったらすべてだと思います」と本作をアピールした。

同名原作は、3つの物語からなる連作四コマ漫画。本作は殺さない彼・小坂れいと死なない彼女・鹿野ななの物語を中心に据えた青春群像劇。登場するキャラクターは一見「変わり者」のようで、実は誰の心にも潜んでいる衝動の代弁者でもある。自分の想いにまっすぐで、不器用で、ありのままで生きようともがいている。主人公・小坂れい役を間宮祥太朗、もう一人の主人公・鹿野なな役を桜井日奈子が演じる。さらに、恒松祐里、堀田真由、ゆうたろう、箭内夢菜、金子大地、中尾暢樹ら注目の瑞々しい魅力溢れる若手俳優たち競演する。

【写真・文/編集部】

映画『殺さない彼と死なない彼女』は2019年11月15日(金)より全国で公開!
監督・脚本:小林啓一
原作:世紀末「殺さない彼と死なない彼女」(KADOKAWA刊)
出演:間宮祥太朗、桜井日奈子、恒松祐里、堀田真由、箭内夢菜、ゆうたろう、金子大地、中尾暢樹/佐藤玲、佐津川愛美/森口瑤子
配給:KADOKAWA/ポニーキャニオン
©2019映画「殺さない彼と死なない彼女」製作委員会