『カツベン!』の記者会見が12月2日(月)に日本外国特派員協会で行われ、成田凌、周防正行監督が登壇した。

劇中で活弁を披露するために7か月間、毎日1日3時間練習を積んだという成田は「天性のモノマネの才能があるんですか?」という質問に「多少はあるかもしれない(笑)」と答えつつ、「活動弁士という職業を知らなかったので、なじみがないということには苦労しました」と振り返った。

しかし、実際に練習を重ねていくうえで、「本番でお客さんの前でやったときは本当に気持ちがよかったです。ただ、それで味を占めて、撮影が終わったときに『続けたいです』と言ったんですけど、あの訓練はしたくないので最初で最後のカツベンでした」とコメントし、会場を沸かせた。

また、成田のキャスティングについては「若い役者さんを知らなかったので、いろんな役者さんに会いたいと毎日面接して、その中で成田さんを選びました」と明かす周防監督。その中で「決定的な理由はタイプだった。それが正直なところで、こういう若者好きだなと、そういう決め方をしてしまいました」と明かし、会場は笑いに包まれた。

そして、演技については「彼が本来持っているお茶目な感じ、キュートな部分を撮影中に感じて、ここを強く出せればキャラクターとして成立する」と感じたことを明かし、さらに「しゃべりのテクニックをプロのレベルにまで磨き上げてくれた。才能だと想います。練習できたという才能が見事だと想います」と絶賛した。最後には成田が劇中同様に活弁を披露し、会場は大きな拍手に包まれた。

今からおよそ100年前、「映画(活動写真)」がまだサイレントでモノクロだった頃、日本では楽士の奏でる音楽とともに独自の“しゃべり”で物語をつくりあげ、観客たちを映画の世界に誘い、そして、熱狂させる【活動弁士】、通称“活弁”(カツベン)が大活躍した。本作は、活動弁士を夢見る青年が、とある小さな町の映画館に流れついたことからすべてが始まる【アクション】×【恋】×【笑い】の要素を織り交ぜたノンストップエンターテインメント。主演は成田凌。ヒロインには黒島結菜。さらに永瀬正敏、高良健吾、井上真央、音尾琢真、竹野内豊と超実力派俳優が脇を固める。また、竹中直人、渡辺えり、小日向文世をはじめとする周防作品おなじみのキャストも出演する。

【写真・文/編集部】

映画『カツベン!』は2019年12月13日(金)より全国で公開!
監督:周防正行
出演:成田凌、黒島結菜、永瀬正敏、高良健吾、音尾琢真、竹中直人、渡辺えり、井上真央、小日向文世、竹野内豊
©2019 「カツベン!」製作委員会