『記憶屋 あなたを忘れない』の完成披露イベントが12月10日（火）に丸の内ピカデリーで行われ、山田涼介（Hey! Say! JUMP）、芳根京子、佐々木蔵之介、蓮佛美沙子、泉里香、濱田龍臣、平川雄一朗監督が登壇した。

一般の観客に向けて初披露となる今回のイベントで、山田は「この感動の物語をみなさんがどう受け取るのかが一番楽しみです」と笑顔で挨拶した。そんな山田は、劇中のあるシーンで涙を流すシーンがあったというが、平川監督は「泣きすぎたんじゃないかと思って、テイク2で『涙を流さないでくれ』って言ったけど、実際は編集でテイク1を使った」と明かし、山田は「正直何を言っているんだろうと。“これ、もう一回やる？”って思った」と笑いながら当時を振り返った。

そんな平川監督の妥協を許さない姿勢に芳根は「1カットを何回もやったけど、いろんな真希を見ることができたからありがかたかった。何度も挑戦させていただけたことを感謝しています」とコメント。その芳根について、山田は「本読みの段階で本気でやっていて、これはちゃんとやらないとなと。もっと本腰を入れて、幼馴染としてできることはやっていこうと思った」と芳根が引っ張って引き出された部分があることを明かした。

劇中では山田と行動をともにすることが多い佐々木は、広島でのロケについて「ロケというか、山田くんと広島旅行に行った気分でした」と笑顔を見せ、山田も「充実した撮影でした」と同意した。一方で、山田演じる遼一の恋人役を演じた蓮佛とのシーンでは「お台場に行って、人がまだいる時間に撮ったりもしたんですけど、全然騒ぎにならなかった。自分まだまだだなと感じた時間でした」と明かし、これに佐々木は「役を演じていたからじゃない？」と山田の役への入り込みの結果だとコメントした。

まあ、映画のタイトルにもなっている、人の記憶を消すことができる“記憶屋”にちなんで、「記憶屋に消されたくない今年1番の思い出」を聞かれた山田は「蔵之介さんがクランクアップの日にくださった日本酒がとてつもないおいしさで、あの味は忘れたくない」と答え、佐々木は「この冬もいい酒ができた」と今年も山田に日本酒を送ることを約束すると山田は笑みを浮かべた。

反対に、「消したい記憶」について山田は、本作の撮影時に芳根が手作りのクッキーをジップロックに入れて持ってきたことを明かし、「ごっそり一袋持って行ったのをスタッフさんに見られて『それはないんじゃない？』と注意されて、それを消したいです（笑）」と明かし、会場は笑いに包まれた。

イベントでは、最新の予告編が披露され、ここで本作の主題歌が中島みゆきの「時代」と発表され、山田は「なんてこの映画にピッタリの主題歌を持ってきたんだろうと思った。内容にリンクしている歌詞が多くて、1曲でこの映画のよさをより出してくれている」とコメントした。

シリーズ累計50万部を超える織守きょうやの小説「記憶屋」を実写映画化した『記憶屋あなたを忘れない』。大学生の遼一は、年上の恋人・杏子にプロポーズをするが、数日後に再会した杏子は遼一の記憶だけを失っていた。杏子の記憶を取り戻そうとする中で、遼一は“記憶屋”の存在に行きつく。都市伝説だと思われていた記憶屋の足取りをたどる中で出会う、人々との“想い”と“絆”。遼一がたどり着いた、あまりにも切ない衝撃的な答えとは―。恋人の記憶を取り戻すため記憶屋探しに奔走する大学生・遼一をHey! Say! JUMPの山田涼介、遼一の幼馴染・真希を芳根京子、遼一の記憶だけを失ってしまった恋人・杏子を蓮佛美沙子、遼一と共に記憶屋探しをする弁護士・高原を佐々木蔵之介が演じる。

【写真・文／編集部】

映画『記憶屋 あなたを忘れない』は2020年1月17日（金）より全国で公開！
監督：平川雄一朗
原作：織守きょうや「記憶屋」（角川ホラー文庫刊）
出演：山田涼介、芳根京子、泉里香、櫻井淳子、戸田菜穂、ブラザートム、濱田龍臣、佐生雪、須藤理彩／杉本哲太、佐々木すみ江、田中泯、蓮佛美沙子、佐々木蔵之介
配給：松竹