『男はつらいよ お帰り 寅さん』のプレミア試写会が12月19日(木)に都内で行われ、囲み取材に倍賞千恵子、吉岡秀隆、後藤久美子、前田吟、池脇千鶴、桜田ひより、夏木マリ、浅丘ルリ子、山田洋次監督が登壇した。
本作では、寅さんを演じた渥美清の映像が自然な形で盛り込まれていることが話題となっているが、その登場については「僕自身が迷ったところ」と明かした山田監督は、これまでの作品を振り返って「どの部分を取り出して、どんなふうに寅さんを生きているように表現するかは、とても難しい問題ではありましたけど、同時に楽しいことでもありました」と語った。さらに「編集の作業でたっぷり渥美さんふんする寅さんに会えた」と笑顔を見せた。
そんな記念すべき本作について、倍賞は「50年かかってこの映画が撮り終わった気がします」、吉岡は「23年ぶりに叔父さんが帰ってきてくれることをうれしく思っています」とコメントするなど、本作が特別な作品に仕上がったことをうかがわせた。
この日が17歳の誕生日の桜田は、本作を若い人たちに広めていきたいという意気込みを見せ、「移動中のロケバスで誕生日ソングを歌っていただきました」と祝われたことを明かした。
柴又でのロケ撮影を振り返って、倍賞は自身と寅さんをモチーフにした銅像が見えたことを明かし、「ドキドキして緊張しちゃいました」とコメントし、笑いを誘った。また、後藤は「出演シーンはどれも重要なシーンで深く思い出に残っています」とコメントし、そんな後藤とのラブシーンについて吉岡は「僕が頼りないんでしょうね。監督が後ろから押してくださいました」と明かし、会場は笑いに包まれた。
さらに、本作がヒットした暁には続編もありえるのではないかという質問に、山田監督は「まだまだドキドキしている段階です」と公開を目前に控えた気持ちを明かした。
『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇』(1997)以来、22年ぶりの新作は、車寅次郎(渥美清)の甥・満男(吉岡秀隆)と満男がかつて思いを寄せていたイズミ(後藤久美子)のその後の物語。別々の人生を生きてきた二人を軸に、さくら(倍賞千恵子)や博(前田吟)、そしてくるまやを囲む人たちの今が描かれる。不透明な時代を生きていく私たちのために、昭和から現代に虹をかけるように、今、寅さんがスクリーンに蘇る―。
【写真・文/編集部】
映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』は2019年12月27日(金)より全国で公開!
原作・監督:山田洋次
出演:渥美清/倍賞千恵子、吉岡秀隆、後藤久美子、前田吟、池脇千鶴、夏木マリ、浅丘ルリ子、美保純、佐藤蛾次郎、桜田ひより、北山雅康、カンニング竹山、濱田マリ、出川哲朗、松野太紀、林家たま平、立川志らく、小林稔侍、笹野高史、橋爪功
配給:松竹
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