『his』の舞台挨拶付き試写会イベントが1月17日(金)に大阪・なんばパークスシネマで行われ、宮沢氷魚、藤原季節が登壇した。

全国公開を1月24日(金)に控えた17日、大阪のなんばパークスシネマにて行われた舞台挨拶に登壇した主演の宮沢氷魚、共演の藤原季節。満席の客席に笑顔を見せながら登壇した宮沢、藤原は「まいどー!」と元気よく登壇した。大阪の印象を聞かれると、二人は「名古屋から移動してきてからずっと取材を受けていたので、全然大阪に来ている実感がないんですよ」と寂しそうな表情を見せたが、「先ほどたこ焼きの差し入れをいただいて、ようやく大阪を感じました!」と藤原が答えると、「とてもおいしかったよね」と宮沢も笑顔を覗かせた。

自身とそれぞれの役柄との共通点について質問された宮沢は「自分の悩み事や本心を他人にはあまり言わずに自分一人で解決しようとする部分です。僕自身が幼少期に感じていた、自分の居場所がどこにあるのか分からなくて悩んでいた想いと迅が抱えている生きづらさには共通するものがあると思いながら演じていましたね」と振り返り、藤原は「物事をこねくり回して考えるところが似ているかな。渚は一見するとめちゃくちゃな行動をするんですが、その裏側で臆病な自分を隠しているんだと思うんですよね」と語った。

互いの魅力を聞かれると、宮沢は「季節くんはとにかく熱い男です。物事に真剣に向き合い取り組む人だなと思いました。『his』の台本にものすごく書き込みとかをしていて、ボロボロになっていたんですよ」と語ると、藤原は「メモ魔なんですよ。渚はこういう詩が好きなんじゃないかなと思って、アンチュール・ランボーの詩とかを書きこんでいたと思います」と明かした。一方、藤原は「一言では難しいな・・・」と悩みながら「氷魚くんは内側から発光している!」と言い放ち、宮沢を爆笑させた。

最後に藤原は「自分に正直になれるように変わることが出来た作品です。ぜひ多くの方に愛してもらいたいです」と語りかけ、宮沢は「答えがない作品かもしれませんが、いろいろな意見があっていいと思っています。皆さんの周りの多くの方に薦めたり、発信していってもらいたいです」と本作をアピールした。

ナチュラルで繊細な心理描写で様々な恋愛のかたちを切り取ってきた今泉力哉監督が、初めて男性同士の恋愛を題材に、迅と渚の同性カップルが親権獲得や周りの人々への理解を求めて奮闘する姿を描く本作。周囲にゲイだと知られることを恐れ、東京からひとり、田舎にやってきた主人公・井川迅役を演じるのは宮沢氷魚。迅が恋焦がれる日比野渚役を藤原季節。

映画『his』は2020年1月24日(金)より新宿武蔵野館ほか全国で公開!
監督:今泉力哉
出演:宮沢氷魚/藤原季節、松本若菜、松本穂香/外村紗玖良、中村久美、鈴木慶一、根岸季衣、堀部圭亮、戸田恵子
配給:ファントム・フィルム
©2020映画「his」製作委員会