『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』の公開記念舞台挨拶が2月15日(土)に丸の内ピカデリーで行われ、大泉洋、小池栄子、水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江、濱田岳、松重豊、成島出監督が登壇した。
冒頭の挨拶で大泉は「ここの挨拶は短くしてくれとうるさく言われているから、短くさせていただきます」と笑いを誘いつつ、「初日を迎えられて、みなさんの前でご挨拶させていただけて感慨深いです」と挨拶した。偽夫婦作戦の思惑が外れてあたふたする本作の内容にちなみ、思惑が失敗したことを聞かれた小池は、本作のプロモーションで大泉とバラエティにたくさん出たことを振り返り「友人から、二人が出ている番組はすごいおもしろかったが、映画の印象が残らなかったと指摘を受けた」と告白。それに対して大泉は「非常に可愛らしい悩みです。わたしがここ5年ぐらいずっと悩んでいることです」と同調し、「色んな番組に出てすごい喋るから、みんなそれでお腹いっぱいになっちゃう。映画を観た気になっちゃう。プロモーションは本当に難しい」と大泉ならではの悩みを吐露し、会場を沸かせた。
本作のタイトルにちなみ、嘘をついて大失敗したことについて橋本は「小さい頃、妹のお菓子をいつも盗んでいた。ずっと父親が食べたと思っていた妹に大人になって告白し、“10年間お父さんを恨んでいたのに”と言われた」と明かした。木村は「水泳のコーチの役が来て、泳げます!と言ったけど、まったく泳げなかった」と嘘をついてその後必死に練習したエピソードを語り、続けて大泉も「カーリングできるって言って、役をもらったことがある。チーム・ナックスみんなで“できるよな”と嘘をついた」と告白し、「結局、役をもらったのは僕だけだった」と会場の笑いを誘った。
濱田は「アメリカ映画に出たことがあって入国審査の時に、ビザに“アクター”と書いていて、入国審査官に疑われてすごい質問された。後ろにいっぱい日本人も並んでいたので恥ずかしかった」と振り返り、「映画好きの人だったみたいで、高倉健さんの名前が出てきた。『ケン・タカクラ』と同調していると、“もしかして友達か?”と聞かれて、友達だと言って入国審査を通った」とその場を乗り切るために、思わず嘘をついたことを暴露。松重は「本当は190cmある身長を、188cmとずっと嘘をついていた」と告白。そうなるとズボンの裾が短くなるので、ヤクザの役だとつんつるてんになり脅しがきかなくなると語り「自前のダブルのスーツをずっと着ていたので、若い頃のVシネはほとんど衣装が同じ」と語った。
最後に大泉は「今日迎えられたことができただけで本当に嬉しい。2時間を超えない非常に見やすい映画で、デートムービーにもいいと思う。なかなか大人が見れるラブコメディはないと思いますのでね」とコメントし、「いいですかみなさん、やっぱり宣伝しなきゃダメですよ!死ぬ気で宣伝しないとダメなんだ!あなたたちにはその使命があるんだ!我々の仲間なんだ!」と演説のように語り、小池に「選挙活動みたいになってんじゃん!」とツッコまれ、その夫婦漫才のようなやりとりに、会場は大きな笑いと拍手に包まれ、舞台挨拶は幕を閉じた。
原作は、昭和の文豪・太宰治の未完の遺作を、鬼才・ケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の視点で完成させた戯曲「グッドバイ」。なぜか周囲の女たちが好きになってしまうダメ男・田島周二を大泉洋、ガサツで小汚いけれど実は美人なパワフル女・永井キヌ子を小池栄子が演じ、劇中では嘘夫婦に。そんな嘘夫婦が別れを告げに行く愛人役は、クールな女医・大櫛加代を水川あさみ、挿絵画家の水原ケイ子を橋本愛、儚げな花屋の青木保子を緒川たまきが、それぞれ生き生きと演じる。更に、離れて暮らす妻・田島静江を木村多江、田島を尊敬する編集部員・清川伸彦を濱田岳が演じ、“嘘(にせ)夫婦”の計画を提案する作家・漆山連行役として松重豊が出演する。監督は、『八日目の蟬』で日本アカデミー賞最優秀監督賞に輝いた成島出。
映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』は全国で公開ちゅう!
監督:成島出
出演:大泉洋、小池栄子/水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江/皆川猿時、田中要次、池谷のぶえ、犬山イヌコ、水澤紳吾/戸田恵子・濱田岳/松重豊
配給:キノフィルムズ
©2019『グッドバイ』フィルムパートナーズ