『一度も撃ってません』完成報告会が3月9日(月)に都内で行われ、石橋蓮司、大楠道代、岸部一徳、桃井かおり、佐藤浩市、江口洋介、妻夫木聡、新崎人生、井上真央、渋川清彦、前田亜季、小野武彦、阪本順治監督が登壇した。
石橋蓮司にとって、18年ぶりの映画主演作となった本作。豪華共演者に囲まれた中で行われた今回のイベントでは、冒頭で「ひっそりと上映して、ひっそりと評価を得て終わるもんだ」と思っていたことを明かし、キャストを聞いたときには「ちょっと困るんじゃないかと」と驚いたことを明かした。
劇中で夫婦役を演じる大楠は、石橋を「本当に二枚目をいっぱい持っていらっしゃる方」と称賛。「ずっと背中を見てきた」という桃井も「とにかくしゃれた俳優を世界に出そうというプロジェクト」と本作への参加を楽しんだ様子だった。
しかし、主演の石橋自身は「主演と言っても大事にしてくれるわけじゃないし、一番朝早いし、終わるのも遅い。ちっともいいことなかったですね。二度とやりたくないです」と笑いを誘った。
また、本作では佐藤浩市が息子の寛一郎と共演しているが、そのきっかけについて阪本監督は「ご飯を食べる機会がありまして、浩市くんから『寛一郎を演出すると、(自身と自身の父親である三國連太郎さんと)三代演出することになる』と。親が言うってことはOK」と解釈し、オファーを出したことを明かした。
妻夫木は「これだけのメンバーが出ていたらスケジュールが大変なんだろうなと。2週間で撮るといわれて、そんなに短い時間ですか?と疑った」と本作の撮影がハードであったことをうかがわせた。
キャストがそれぞれ石橋との共演に思いをはせる中で、石橋は「どの人をとっても一つの時代を描ける登場人物ばかりだった。あの人で一本撮ればいいのにと映画を見させていただきました」とその個性豊かなキャストを称賛。本作について「映画はお客さんに見てもらって作品として完成します。ぜひみなさんの力で応援してください」とアピールした。
阪本順治監督が最新作で描く“男”は、昼間は妻にタジタジ、ハードボイルド気取りばかりでなんだか頼りない小説家・・・。しかもここ数年原稿は採用されず発行してもらえないまま。だがしかし、夜になると、チマタで噂の伝説の殺し屋なのでは・・・と囁かれる御年74歳の主人公。昼と夜の顔を持ち合わせるそんなキャラ濃いめの市川進/御前零児(ペンネーム)役に抜擢されたのは、コメディ、ヒューマンドラマ、サスペンスなどジャンルを問わずに多くの作品に起用され続け、18年ぶりの映画主演作となる石橋蓮司。
【写真・文/編集部】
映画『一度も撃ってません』は2020年4月24日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開!
監督:阪本順治
出演:石橋蓮司、大楠道代、岸部一徳、桃井かおり、佐藤浩市、豊川悦司、江口洋介、妻夫木聡、新崎人生、井上真央、柄本明、寛一郎、前田亜季、渋川清彦、小野武彦、柄本佑、濱田マリ、堀部圭亮、原田麻由
配給:キノフィルムズ
©2019「一度も撃ってません」フィルムパートナーズ