優しい“嘘”から生まれた感動の実話映画『フェアウェル』の本編映像が解禁された。
全米わずか4館で限定公開されると驚異的な大ヒットを記録し、館数が桁違いの大作群の中で全米10位にランクイン。中国系アメリカ人として世界で活躍するルル・ワン監督の実際の“嘘”から生まれた、心温まる家族の感動物語。祖母を愛してやまない主演の孫娘ビリー役を『オーシャンズ8』『クレイジー・リッチ!』のオークワフィナ、ビリーの父親ハイヤン役を『ラッシュアワー』シリーズや実写映画『ムーラン』にも参加したツィ・マー、中国で最高レベルの演技者だけに授与される「国家一級演員」にも選ばれた実力派女優チャオ・シュウチェンが祖母ナイナイ役を演じる。“2019年に注目すべき監督10人”(バラエティ)に選ばれたルル・ワン監督が脚本も手掛け、家族の在り方とそれぞれの生き方をリアルに、そして細やかに描いた。
今回解禁された本編映像は、主人公ビリーの余命僅かな祖母ナイナイを筆頭に一家で祖父(ナイナイの夫)の墓参りをするシーン。翌日に結婚する孫夫婦が幸せに暮らせるよう祈るナイナイ。その「一礼・・・二礼・・・三礼・・・」の掛け声に合わせて一家の面々も礼をする。続いて夫の早すぎる死を嘆き、天国で安らかでいる事を祈って礼をするナイナイ。一家の面々も神妙な面持ちでそれに続くが、ナイナイの妹からは「まだ続けるの?めまいが」とツッコミが入る。しかしナイナイの一家に関する心配は止まらず、自分と夫の間に生まれた二人の息子が仕事で成功を収める事を祈り、孫の幸せな未来を祈り、曾孫が試験で良い点数を取ることを祈り、その度に三礼。三回目の礼の途中で呆気なくカットされてしまうシュールさが笑いを誘うシーンだ。
ルル・ワン監督の実話をもとに作られた本作。本シーンで一家が何度も三礼をする墓は実際にルル・ワン監督の祖父のものだそう。本映像でナイナイが墓に向かって一家の幸せや繁栄を祈っていることからも分かるように中国の法事には独特の文化がある。本作の予告編でも印象的な「泣き屋」だが、中国の葬式では雇われたプロの「泣き屋」が率先して泣き叫ぶことで、参列者が悲しみを押し殺さずに泣けるよう促すのだという。どれだけ泣き屋を呼べるかがその家の名誉だともされており、一回の葬式に50~60人の泣き屋が同席することもあるのだそう。
そして中国の法事における文化として、墓参りの際にその場で飲食をする、というもの。墓の前にゴザやシートを敷き、近況報告や子どもの顔を見せながら、お供え物やあらかじめ作ってきた料理を食べるのだそう。この文化は日本の一部地域にも伝わり、沖縄では毎年4月に行われる先祖祭、清明祭にその習慣がみられるという。『フェアウェル』鑑賞の際は、心温まる感動実話と一緒に、中国との文化の違いも確認してみよう。
本編映像
映画『フェアウェル』は2020年4月10日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開!
監督・脚本:ルル・ワン
出演:オークワフィナ、ツィ・マー、ダイアナ・リン、チャオ・シュウチェン
配給:ショウゲート
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