曜日ごとに異なる7人の僕たち―『水曜日が消えた』のノベライズ本が発売されることが決定した。

本作は、1人の人間の内側で、曜日ごとに入れ替わって暮らしている7人の“僕”が主人公。他の“曜日”とは、直接会うことはできず、日記を通してのみ間接的に互いを知っている。そのうちの最も地味でつまらない1人、通称“火曜日”の視点を通して描かれていく世界の物語。主人公を演じるのは、「日経トレンディ」が選ぶ「2019年 来年の顔」に選出され、話題作への出演が相次ぐ中、『凪のお暇』のゴン役でも大きな話題を呼んだ中村倫也。メガホンをとるのは次の時代を担う気鋭の映像クリエイター100人を選出するプロジェクト「映像作家100人2019」に選ばれるなど注目を集める吉野耕平。

今回、本作のノベライズ本が発売されることが決定した。手掛けるのは本田壱成。本田は、2012年に「ネバー×エンド×ロール ~巡る未来の記憶~」(メディアワークス文庫)でデビューを果たし、「終わらない夏のハローグッバイ」(講談社タイガ)なども手掛ける。本田は「作品の裏にある設定や初期構想を伺い、魅力的なシチュエーションと中村倫也さんの熱演が光る映像の向こうに、更に深く、豊かな世界が広がっていることを感じました」と語っており、小説オリジナルの描写を映画と一緒に楽しみたい。

また、ノベライズの装画を、吉野監督がCGクリエイターとして参加した映画『君の名は。』で、「回想シーン」の演出・原画・撮影を手掛けた四宮義俊が手掛けることが発表された。「本田壱成さんが考えられた映画では描かれなかった主人公たちの内面や小道具などの表現を汲み取ろうと、とにかくモチーフを詰め込みました。」と、映画では描かれない部分にフォーカスしたと四宮が解説する装画は、細部まで注目だ。中村倫也が全面に登場する映画のポスタービジュアルを施したフル帯もあわせて楽しめる作品になっている。「水曜日が消えた」ノベライズは講談社タイガより4月22日より発売される。

装画

本田壱成 コメント

2019年の中頃に、吉野耕平監督と東京でお話しする機会がありました。
もちろんお話ししたのは、『水曜日が消えた』について。作品の裏にある設定や初期構想を伺い、魅力的なシチュエーションと中村倫也さんの熱演が光る映像の向こうに、更に深く、豊かな世界が広がっていることを感じました。
その世界を掘り起こすように、小説を書きました。発掘されたもう一つの『水曜日が消えた』を、四宮義俊さんによる素敵なイラストに包んでお届けします。発売予定日の4月22日は、水曜日です。発売日に夢中で読み耽ってしまう、まさに皆様の「水曜日が消え」るような一冊になっていると思います。映画とともに、どうぞお楽しみください。

四宮義俊(装画)コメント

吉野耕平監督の静謐でありながら、心の中に層のように蓄積されていくドラマは今回も健在でますます精度をあげているように感じました! 吉野監督からは実写、アニメ問わず、ビジュアル面でいつも刺激をもらっています。
そして中村倫也さんの穏やかな語り口の中にノイズのように散りばめられる謎がとにかく心地よく「水曜日が消えた」の世界を十分に味わわせていただきました。装画では本田壱成さんが考えられた映画では描かれなかった主人公たちの内面や小道具などの表現を汲み取ろうと、とにかくモチーフを詰め込みました。月曜から日曜の7人も絵の中に隠れていますので探してみてください!そして是非、映画と小説で「水曜日が消えた」の世界を堪能してください。

映画『水曜日が消えた』は2020年5月15日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開!
監督・脚本・VFX:吉野耕平
出演:中村倫也/石橋菜津美、中島歩、休日課長/深川麻衣、きたろう
配給:日活
©2020『水曜日が消えた』製作委員会