クリント・イーストウッドが描くアトランタ爆破事件の真実―『リチャード・ジュエル』のブルーレイに収録される映像特典「メイキング」の一部が公開された。

1996年、警備員のリチャード・ジュエル(ポール・ウォルター・ハウザー)は米アトランタのセンテニアル公園で不審なリュックを発見。その中身は、無数の釘が仕込まれたパイプ爆弾だった。テロを未然に防ぎ一時は英雄視された彼だが、現地の新聞社とテレビ局がジュエルを容疑者であるかのように書き立て、実名報道したことで状況は一変。さらに、FBIの徹底的な捜査、メディアによる連日の過熱報道により、ジュエルの人格は全国民の目前でおとしめられていった。そこへ異を唱えるため弁護士(サム・ロックウェル)が立ち上がる。そして、ジュエルの母(キャシー・ベイツ)も息子の無実を訴え続けるが、3人の前に立ちはだかるのは、およそ3億人の人口をかかえるアメリカの巨大組織、政府とマスコミだった―。

今回、本作のブルーレイに収録される映像特典「メイキング」より監督のクリント・イーストウッドや、製作スタッフが実話を描くうえでのこだわりを明かす映像が公開された。イーストウッド監督が「実在の人々を描いたストーリーなのだから、その通りに描きたい」と語っていた通り、本作は20年前に実際の出来事が起きた街アトランタで撮影が行われた。その中には爆破事件の現場である記念公園も含まれており、撮影タイミングもアトランタオリンピックが開催された時期に合わせるという徹底ぶりだ。

本映像の中で、カメラスタッフは、多くの資料をもとに作品を忠実に再現することに注力したと話している。特にメディアの目線にはこだわったといい、使用したカメラも「アレクサを使い、1990年代らしい映像を再現できた。画角も当時のサイズに合わせたから、より再現性が高い」と説明する。編集スタッフは、「観客がメディアのカメラを通して映像を見ることで実際にそこにいる感覚を味わえる。リチャードのそばで共に恐怖を感じることができる」とその意図を明かしている。

また、美術スタッフによると、イーストウッド監督が実際の現場での撮影を望んだため、リチャードの母ボビ・ジュエルが住んでいたアパートの外観をつかった撮影も行われていた。そしてすべての物語が始まる重要な場所である記念公園での撮影もかなり苦労したようで、映像では明かされていないが、この20年間で公園のサイズ自体が変わっていたため、限られた時間の中で当時と同じような画にするため様々な工夫が必要だったようだ。1996年に見えるよう当時をリアルに再現するためのイーストウッド監督とスタッフのこだわりが本編にちりばめられている。

映像特典の一部

ブルーレイ&DVDセット

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■ブルーレイ&DVDセット 4,980円(税込)
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発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
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