鬼才フランソワ・オゾン監督が挑む衝撃の実話『Grâce à Dieu(原題)』が『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』の邦題で7月より公開されることが決定した。
フランスを震撼させた、神父による児童への性的虐待事件。深いトラウマを抱え生きてきた男たちの、告発のゆくえは─。フランスでは今現在も裁判が進行中の「プレナ神父事件」。一人の勇気ある告発者から端を発した児童への性的虐待事件は、結果的に80人以上もの被害者が名乗りをあげ、プレナ神父が教区を変えながら長年にわたって信者家庭の少年たちに性的暴力を働いていたという驚くべき事実が明かされた。フランスのみならずヨーロッパを震撼させたこの衝撃の事件に、今やフランス映画界のトップにして最先端に立つフランソワ・オゾン監督が挑む。
物語は、何十年経ってもなお、虐待のトラウマに苦しむ男たちが告発するまでの〈葛藤〉と、社会や家族との軋轢など告発したことによる〈代償〉、それでも告発によって確かに生まれた〈希望〉を紡ぎ出す。人生を破壊する性的虐待という暴力の恐ろしさと、そこから再生していく人間の力強さ、そしてそれを支える家族の愛が描き出され、まさに人間という存在の光と闇がここにある。
ストーリー
妻と子供たちと共にリヨンに住むアレクサンドルは、幼少期に自分を性的虐待したプレナ神父が、いまだ子供たちに聖書を教えていることを知り、家族を守るため過去の出来事の告発を決意する。最初は関りを拒んでいたフランソワ、長年一人で傷を抱えてきたエマニュエルら、同じく被害にあった男たちの輪が徐々に広がっていく。しかし、教会側はプレナの罪を認めつつも、責任は巧みにかわそうとする。アレクサンドルたちは信仰と告発の狭間で葛藤しながら、沈黙を破った代償──社会や家族との軋轢とも戦わなければならなかった。果たして、彼らが人生をかけた告発のゆくえは─。
映画『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』は2020年7月よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開!
監督・脚本:フランソワ・オゾン
出演:メルヴィル・プポー、ドゥニ・メノーシェ、スワン・アルロー、ジョジアーヌ・バラスコ、エレーヌ・ヴァンサン
配給:キノフィルムズ/東京テアトル
©2018-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-MARS FILMS-France 2 CINÉMA-PLAYTIMEPRODUCTION-SCOPE