カトリーヌ・ドヌーヴ最新作『アンティークの祝祭』の本編冒頭映像が解禁された。
世界的大女優にしてフランス映画界の至宝と言われるカトリーヌ・ドヌーヴが、実娘で女優のキアラ・マストロヤンニと母娘役で共演を果たし話題を呼んでいる本作 。監督は『やさしい嘘』(03)、『パパの木』(10)などのジュリー・ベルトゥチェリ。自身の終焉を察した主人公が、半生を共にしてきたアンティークを処分することで浮かび上がる「劇的な人生」と「本当に遺したい思い」を、女流監督らしい繊細でしなやかな視点で描き出した。自然豊かなロケーションに、ティファニーやバカラなどの高級アンティークが数多く登場し、ドヌーヴの毅然とした美しさが映える 。 アンティークが見つめ続けた波瀾万丈な人生―その最期の日を鮮やかに締めくくる感動の人間ドラマに仕上がっている。
今回、本作の5分間の冒頭映像が解禁された。激しい雨と雷の音と共に、マリーの幼少期はじまる本編。薄暗いお屋敷の中をパジャマ姿で歩くマリー、アンティークの象の時計を愛おしそうになでるとベッドの中へ。そこに若かりし頃のクレールが現れる。強い口調でマリーに「なぜここに?」と問いかけると、マリーは「暗いのが怖いの。象の時計のそばで寝たい。」と甘えるが、「自分の部屋に戻って。早く。」と強い貴重で促し、マリーは自分のベッドへ横たわる。クレールが置いてくれた象の時計を見つめるマリー、暗闇の中で時計の音だけが響き渡る。数々のアンティークが映し出され、一転、白髪のクレールが何かの気配を感じ飛び起きる。
ベルトゥチェリ監督は「親しい友人が、私を連想したと言ってこの映画の原作をくれたの。私はこの本を大いに楽しんだ。私が意識している多くのテーマを含んでいたのよ。母と娘の間の複雑な関係。死がいかに私たちに影を投げかけるか。思い出の品物や家具。家族の関係を歪ませる、家庭内の嘘、秘密、伏せられた事柄。迫り来る死。積み重ねた思い出にとらわれ息苦しく、悲しくなりながらも、解放もされる、人に忘れられるということで。この作品は、あれこれ集めた自分の一部である雑然としたコレクションの回顧だった」と映画化した理由を話す。
過去と未来を交互に描く手法については「クレールにとって、娘にとって、重要なのは過去ではなく、過去の記憶だったの。私たちには、この並行する語りが直線的な1日の話を照らし、複雑にし、豊かなものにすると思えた。事故に遭った人たちがその経験はあっという間の出来事のように思えたと、よく言うように、人生を走馬灯のように見るクレールの最後の1日を描きたかった」と語った。
本編冒頭映像
映画『アンティークの祝祭』は2020年6月5日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国で順次公開!
監督・脚本:ジュリー・ベルトゥチェリ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、キアラ・マストロヤンニ、アリス・タグリオーニ、ロール・カラミー、サミール・ゲスミ
配給:キノフィルムズ/木下グループ
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