現役弁護士が放つリーガル・サスペンス『コリーニ事件』の本編冒頭映像が解禁された。

殺人事件の国選弁護人になった新米弁護士。被害者は少年時代の恩人だった―。世紀の裁判で明かされた戦後ドイツの“不都合な真実”とは?原作はドイツでも屈指の刑事事件弁護士として活躍しているフェルディナント・フォン・シーラッハの同名小説。自身で取り扱った事件をベースにした社会派ミステリーを多く執筆し、初の長編作となった本作は、40か国以上で翻訳されるベストセラーとなっている。作中で語られた驚愕すべき“法律の落とし穴がきっかけとなり、出版後の2012年にはドイツ連邦法務省が省内に調査委員会を立ち上げた。文字通り、“国家を揺るがした小説を映像化した圧巻の法廷劇がついに日本に上陸。

今回、本作の本編冒頭映像が解禁された。最初に映し出されるのは高級ホテルの廊下を静かに歩くコリーニ(フランコ・ネロ)の後ろ姿。目的の部屋につくと、清潔感のある人の良さそうな男が出迎える。ベルリンの街が一望できるスイートルームへと通されたところ、後ろを振り返った男は驚いた表情を見せる。後に自身初となる刑事弁護を任されることになる事件がたった今起こっているとは露知らず、新人弁護士のライネン(エリアス・ムバレク)はボクシングのトレーニングに励んでいる。やがて、血の足跡を残しながらホテルのロビーにやって来たコリーニ。異常な様子を不審に思ったフロント係が話しかけると「奴は死んだ最上階のスイートだ」と殺人を仄めかせ、物語は幕を開ける――。後のコリーニとライネンの二人の奇妙な運命を示唆する映像となっている。

今回の映画化は原作小説を基にしながらも、より幅広い年代の人々が解釈しやすいよう、筋立てや設定にいくつかの改変が加えられている。完成した映画を観た原作者のシーラッハは「自分より台本作家の方が物語作りがうまい」と大絶賛。すでに小説を読んだファンでも改めて物語を楽しめる要素が加えられているので、本を先に読んでからでも映画を観てから本を読んでも、どちらでも楽しめる作りになっている。

冒頭映像

映画『コリーニ事件』は2020年6月12日(金)より新宿武蔵野館ほか全国で公開!
監督:マルコ・クロイツパイントナー
出演:エリアス・ムバレク、アレクサンドラ・マリア・ララ、ハイナー・ラウターバッハ、フランコ・ネロ
配給:クロックワークス
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