英国が誇る世界屈指の美の殿堂ナショナル・ギャラリーから61点が初来日する「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」が6月18日(木)より東京・国立西洋美術館にて開催される。
世界屈指の美の殿堂であるロンドン・ナショナル・ギャラリーの世界初の大規模な所蔵作品展となる本展「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」では、ゴッホ『ひまわり』、フェルメール『ヴァージナルの前に座る若い女性』、モネ『睡蓮の池』など、展示される全61点のすべてが日本初公開となる。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーの最大の特徴は、幅広く質の高い「西洋絵画の教科書」とも言われるコレクション。このヨーロッパ美術を網羅するコレクションによって、「イギリスとヨーロッパ大陸の交流」という視点から、
西洋絵画の歴史をたどる。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーでは英国を含む幅広い地域と時代のヨーロッパ絵画を網羅しており、13世紀後半から20世紀初頭までの約2,300点の作品を所蔵、年間の来場者数は世界の美術館・博物館でもトップ10に入る約600万人超を誇る。まとまった数の作品を貸し出すことに慎重で、これまでイギリス国外で所蔵作品展が開催されたことは一度もなかった。本展では選りすぐりの傑作が一挙に公開され、歴史的な展覧会といえる。
第1章「イタリア・ルネサンス絵画の収集」、第2章「オランダ絵画の黄金時代」、第3章「ヴァン・ダイクとイギリス肖像画」、第4章「グランド・ツアー」、第5章「スペイン絵画の発見」、第6章「風景画とピクチャレスク」、第7章「イギリスにおけるフランス近代美術受容」と7つに分けられて紹介されている。
本展の一番の注目と言っても過言ではないゴッホ「ひまわり」はもちろん、そのどれもが傑作ばかりの全61点。この貴重な機会をお見逃しなく。
今年11月にシリーズ第25作『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』が公開される「007」だが、ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドとベン・ウィショー演じるQが『007 スカイフォール』で初めて会うのが、ロンドンにあるナショナル・ギャラリー。展示室のソファでのユーモラスな会話を記憶している方もいるだろう。本展ではこのシーンで映された絵画は来日していないが、雰囲気を味わうことはできるかもしれない。
また、昨年公開されたゴッホの視点で描いた感動作『永遠の門 ゴッホの見た未来』のDVDが発売された。本展では、ゴッホが芸術家の理想的共同体の拠点に飾るべく描いた「ひまわり」が来日しているが、その呼びかけに応じてやってきたポール・ゴーガンとの出会いや共同生活の破綻などもこの映画では描かれている。映画を見てから本展を鑑賞したり、また本展を鑑賞してから映画を見ると、より深く「ひまわり」やゴッホについて考えることができるきっかけになることだろう。
3月3日(火)より開催を予定していた本展だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で会期が延期されていた。今回、東京展・大阪展ともに会期を変更して開催されるほか、東京展では混雑緩和のため「日時指定制度」が導入される。入場の際には、6月13日(土)より順次発売される「入場日時を指定した入場券」、もしくは「すでに持っている前売券・招待券」が必要となる。「前売券・招待券」は、どの日程でも有効だが、会場の混雑状況により待ち時間が発生する場合や入場できない場合もある。また、6月18日(木)~21日(日)は「前売券・招待券限定入場期間」とし、前売券および招待券を持っている方、無料観覧対象の方のみが入場できる。国立西洋美術館での本展の入場券や日時指定券の販売は行われないので事前に購入が必要となる。詳細は 展覧会公式サイトにて。
本展は明日6月18日(木)~10月18日(日)に東京・国立西洋美術館にて、11月3日(火・祝)~来年1月31日(日)に大坂・国立国際美術館にて開催される。
「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」
【東京】
会期:2020年6月18日(木)~10月18日(日)
開館時間:9:30~17:30(※入場は閉館30分前まで、※金曜・土曜は20:00まで開館)
会場:国立西洋美術館(東京都台東区上野公園7-7)
休館日:月曜日、9月23日
※ただし、7月13日、7月27日、8月10日、9月21日は開館
主催:国立西洋美術館、ロンドン・ナショナル・ギャラリー、読売新聞社、日本テレビ放送網
観覧料・チケットの購入方法は 公式サイトにて。