若者のリアルを爽やかに描く映画『のぼる小寺さん』のメイキング映像が解禁された。

2014年より「good!アフタヌーン」(講談社)で連載された珈琲原作の人気漫画『のぼる小寺さん』を実写映画化した本作。青春映画で高い評価を得る古厩智之監督と、実写映画としては約5年ぶりとなる、『けいおん!』(2011)、『聲の形』(2016)、『若おかみは小学生!』(2018)など数々のヒット作を手掛ける脚本家・吉田玲子がタッグを組み、心温まる青春映画を作り上げた。クライミング部に所属するボルダリングに夢中な女子高生・小寺さんをきっかけに、“頑張ること”に一生懸命になれない若者たちが、自分の夢に向かって一歩踏み出そうとする瞬間を切り取った青春映画。学生時代、誰でもにあった甘酸っぱい記憶を呼び起こす。クライミング部に所属する一見クールでミステリアスだが心優しい主人公・小寺役を今回映画初主演となる工藤遥が演じ、卓球部に所属し小寺に密かに惹かれる近藤役を伊藤健太郎が演じるほか、鈴木仁、吉川愛、小野花梨ら最旬キャストが集結。

今回解禁されたメイキング映像は2つのシーンを収めている。1つは真夏の体育館裏の花壇に水を撒く小寺さん(工藤遥)に、初めて声をかける近藤(伊藤健太郎)のシーン。ボルダリングに没頭する小寺さんの姿をただ見つめるだけだった近藤が、決死の覚悟で小寺さんに話しかける。日差しの強い真夏の炎天下、古厩監督の演出を聞き、工藤と伊藤はその時の感情やテンポの説明を受けている。

もう1つは、賑やかな教室の中、1人机でボルダリング専門誌を読む小寺さん、その後ろで同じように小寺さんに引き込まれるようにクライミング部に入部し机でこっそりと腕力を鍛える四条(鈴木仁)、その一途に目標に向き合う2人の姿を見つける近藤のシーン。古厩監督がシーンの流れを見てカメラ位置を確認している中、途中鈴木仁と目が合い笑ってしまう伊藤が監督より笑わないよう注意を受ける姿も。

本作の撮影が行われたのは昨年8月、栃木県足利市のとある校舎。短い撮影期間の中「みなさんと一緒にお昼ご飯を食べるなど、本当の高校生のような青春を過ごすことができて、とっても楽しかった」と工藤が語るよう、和気あいあいとした雰囲気が垣間見れる映像となっている。

本作で映画初主演を果たした工藤は、古厩監督の演出について「ボルダリング同様、伊藤さんの卓球シーンも撮影が多く、特にスポーツのシーンはなかなかカットの声がかからないため、(伊藤さんと)お互い励まし合いながら乗り切りました」と撮影時の苦労を語る。古厩監督の作品に参加することについて「実際に、スクリーンに映る自分の姿を初めてみたときには、自分じゃないみたい!と感じました。自分も古厩監督作品の中に小寺さんとそして参加し、自分の中に秘めていたものを引き出してもらうことができたのだと思うととても嬉しかったです。近しい人さえ見せたことのない一面が映っていたように感じました」と自分の新たな一面を見つけることが出来た作品と語る。また「私自身、この作品に自分の人生にも置きかえられるシーンが幾つもありました」とまさに記念すべき20歳の年に、女優としての第一歩を踏んだ工藤を象徴する映画に仕上がっている。

メイキング映像

映画『のぼる小寺さん』は2020年7月3日(金)より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開!
監督:古厩智之
出演:工藤遥、伊藤健太郎/鈴木仁、吉川愛、小野花梨
配給:ビターズ・エンド
©2020「のぼる小寺さん」製作委員会 ©珈琲/講談社