和歌山を舞台に若い男女の切ない逃避行を描く映画『ソワレ』のメイキング写真が解禁された。
豊原功補、小泉今日子、外山文治監督らで立ち上げた映画制作会社「新世界合同会社」の第1回目のプロデュース作品である本作。世界からも注目を集める外山文治監督が、和歌山を舞台に描いたオリジナル作品。主人公・翔太を演じる実力派俳優・村上虹郎と、100人以上のオーディションから大抜擢され、インディーズ映画で最注目の新星・芋生悠の2人をW主演に迎え、若い男女の切ない逃避行を映し出す。
和歌山県でのオールロケを敢行し、昨年の7月に約3週間かけて撮影された本作。今回解禁されたメイキング写真では、許されぬ罪を犯し、追われる身になった翔太(村上虹郎)とタカラ(芋生悠)の2人が真剣な様子で外山監督の演出を受ける姿や、劇中ではなかなか観ることができない笑顔を見せる2人、さらには、裏方として現場を支えていたというプロデューサーの豊原功補、アソシエイトプロデューサーの小泉今日子らの姿も切り取られている。
本作は、自ら立ち上げた映画制作会社「新世界合同会社」の1作目ということで、並々ならぬ熱い想いを抱いていたという外山監督とプロデューサーの2人。もともと、豊原と小泉が外山監督の『此の岸のこと』を観て感銘を受けたことをきっかけに交流をスタートさせたのだが、舞台のプロデュースや演出を手掛けていた豊原は「いつか映画を」という気持ちがあったそうで、外山監督との出会いを機に、急遽、映画制作会社となる「新世界合同会社」を設立したのだとか。豊原は「何かが始まるときってこうだよなと。あれよあれよという間に、ここまで来ていました」と当時を振り返っている。
本作の制作にあたり「どこまでアナログでできるか。その想いは(プロデューサーとして)ありました」と明かす豊原。その想いに応えるように、外山監督は練りに練った脚本を10か月かけて完成させた。外山監督は、「これまでより大きな作品を手がけるわけですから、どこか保守的なホン(脚本)を書いたり、保守的な人選をしようとしていた。そこを「いや、やっちゃえ!」と、おふたりが(背中を)押してくれたんです」と語っており、完成した脚本はプロデューサー陣からのバックアップがあればこそだったのだとか。
こうして完成した脚本は、可能な限りのセリフを省き、不要な情報を削ぎ落とした映画らしさが漂うものに。豊原曰く、「『ソワレ』は、危険性が強いわけでも、バイオレンスやセックスがあるわけでもない。でも、何か匂う映画にはしたかった」と本作に込める想いを明かしている。
「現時点での外山文治の集大成」と小泉が明かす通り、センシティブな感性で唯一無二の世界観を作り出す新鋭・外山文治監督のすべてが詰まった本作。そして、この若き才能とともに日本映画の未来を見つめ、手探りで映画初プロデュースに果敢に挑んだ豊原功補と小泉今日子の熱き想いが詰まっている。
映画『ソワレ』は2020年8月28日(金)より全国で公開!
監督・脚本:外山文治
出演:村上虹郎、芋生悠、岡部たかし、康すおん、塚原大助、花王おさむ、田川可奈美、江口のりこ、石橋けい、山本浩司
配給:東京テアトル
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