オンライン開催が決定しているSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020のラインナップが発表された。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、“若手映像クリエイターの登竜門”として、映画界の未来を担う新たな才能の発掘を目的に2004年より毎年開催されてきたが、第17回となる今回は、新型コロナウイルス感染拡大防止および来場者、関係者の安全確保を第一に考慮し、オンライン配信で開催されることが決定している。
今回はコンペティション部門のみが実施される。応募は国内外併せて883本の長編、286本の短編作品が寄せられた。これらの応募作品の中から、「国際コンペティション」が10作品、「国内コンペティション(長編部門)」が5作品、「国内コンペティション(短編部門)」が9作品、合計24作品が期間中にオンライン配信される。
国際コンペティション部門では、ハリウッド作品にも数多く出演するヒューゴ・ウィーヴィングが主演を務める『南スーダンの闇と光』、ステラン・スカルスガルドが主人公の夫を演じる『願い』などの海外作品9本のほか、日本映画としては串田壮史監督による監督デビュー作『写真の女』がノミネートされている。また、ダンサーであるリル・バックの半生を描く『リル・バック/メンフィスの白鳥』、世界的に著名な戦場カメラマンの戦場と家庭の両面に迫る『戦場カメラマン ヤン・グラルップの記録』という2つのドキュメンタリー作品がノミネートされている点にも注目だ。
会見では、オンラインでの開催について、土川勉ディレクター「今後日本各地でこの配信が見られる」と期待を口にし、長谷川敏行プログラミング・ディレクターは「なかなかいままでお越しいただけなかった方がいたと思う。作品を見ていただく機会となるということで期待しています」とコメントした。
国際コンペティションの審査委員長は映画プロデューサーの澤田正道、審査員には映画監督の三島有紀子ほか2人、国内コンペティションの審査委員長は美術監督の部谷京子、審査員には映画監督の沖田修一、映画配給会社サードウィンドウフィルムズ社の代表を務めるアダム・トレルが名を連ねている。
配信は9月26日(土)9:00~10月4日(日)23:00に配信され、料金は単品購入プランと見放題プランが用意される。単品購入は国際コンペティションおよび国内コンペティション(長編部門)が1作品300円、国内コンペティション(短編部門)が1作品100円、見放題プランは1,480円。また、配信は動画配信サイト「 シネマディスカバリーズ」で行われる。
授賞式の発表方法については現在検討中となっている。
上映作品
国際コンペティション部門(10作品)
『カムバック』(2020/スウェーデン/パトリック・エークルンド監督)
『フェリチタ!』(2020/フランス/ブルーノ・メルル監督)
『南スーダンの闇と光』(2019/オーストラリア/ベン・ローレンス監督)
『願い』(2019/ノルウェー、スウェーデン/マリア・セーダル監督)
『リル・バック/メンフィスの白鳥』(2019/フランス、アメリカ/ルイ・ウォレカン監督)
『シュテルン、過激な90歳』(2019/ドイツ/アナトール・シュースター監督)
『ペリカン・ブラッド』(2019/ドイツ、ブルガリア/カトリン・ゲッベ監督)
『ザ・ペンシル』(2019/ロシア/ナタリア・ナザロワ監督)
『戦場カメラマン ヤン・グラルップの記録』(2019/デンマーク、フィンランド/ボリス・B・ベアトラム監督)
『写真の女』(2020/日本/串田壮史監督)
国内コンペティション(長編部門)(5作品)
『あらののはて』(2020/日本/長谷川朋史監督)
『B/B』(2020/日本/中濱宏介監督)
『コーンフレーク』(2020/日本/磯部鉄平監督)
『コントラ』(2019/日本/アンシュル・チョウハン監督)
『雨の方舟』(2020/日本/瀬浪歌央監督)
国内コンペティション(短編部門)(9作品)
『axandax』(2020/日本/二羽恵太監督)
『来夢来人』(2019/日本/若葉竜也監督)
『ムイト・プラゼール』(2020/日本/朴正一監督)
『つぐない』(2020/日本/宮部一通監督)
『レイディオ』(2020/日本/塩野峻平監督)
『リッちゃん、健ちゃんの夏。』(2019/日本/大森歩監督)
『ななめの食卓』(2020/日本/:岸朱夏監督)
『stay』(2019/日本/藤田直哉監督)
『そして私はパンダやシマウマに色を塗るのだ。』(2020/日本/武田佳倫監督)
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020は2020年9月26日(土)~10月4日(日)にオンラインで開催!