グザヴィエ・ドラン監督最新作『マティアス&マキシム』に捧げた最果タヒによる詩を菅田将暉が朗読する特別映像が解禁された。
圧倒的なカリスマ性と才能を携え、映画界の革命児として躍進を遂げてきたグザヴィエ・ドラン監督の最新作。本作はドランが1980年代のイタリアを舞台に二人の青年の恋を描いたルカ・グァダニーノ監督『君の名前で僕を呼んで』に感銘を受け、描いた新たな愛の物語。『君の名前で僕を呼んで』を観た後、「しばらく動けないほどの衝撃だった。恋についての真実を審美的な映画で見ることはなんて感動的なんだろう。僕は自分が20代の頃のことを思い出した」と語ったドランは、この名作に応えるように、現代を生きるマティアスとマキシムの物語を誕生させた。
今回、菅田将暉が朗読を務める特別映像が解禁された。予想外の恋に落ちる主人公、マティアスとマキシムそれぞれの視点から紡がれた繊細な世界観のグザヴィエ・ドランの映像に、瑞々しくもリアルな作品で若者からの絶大な支持を得る詩人・最果タヒの詩を、菅田将暉が読み上げるというコラボレーション。かねてからドラン監督のファンを公言してきた菅田は以前雑誌のインタビューで「最近観て、これはすごいなと思ったのがグザヴィエ・ドラン。こんな感性の人がいるんだなって。10代で監督デビューして、自分で衣装も編集もやるし、主演の時もありますよね。衝撃でした」とドランとの出会いを語っている。
触れてみたいけど近付けない、苦しみの中にも歓びがある愛の詩を、よりドラマティックに感じられる映像となっている。誰かを好きになったことのある人であれば共感必至の詩を彩る、菅田の切なく、そして恋しさに溢れた声に是非酔いしれて。世界を席巻する映画監督・グザヴィエ・ドラン、若者の代弁者として多くの若者を虜にする最果タヒ、そして今日の映画界を代表する若手俳優・菅田将暉。海を越え、それぞれの国の映画界を担う美しき天才3人の豪華コラボレーションをお見逃しなく。
菅田将暉が朗読する詩
『傷痕』 作:最果タヒ
―映画「マティアス&マキシム」に寄せてー
すこしでも触れられたら裂けてしまいそうな傷口が、
ぼくそのものだと気づいている?
きみの前で、ぼくは、
触れられたくてたまらなくなる。
痛みが美しいだなんて言わない、
ぼくはただ、きみを求めていた。
血や、叫びが、ぼくから流れ出して、
ぼくはそれでも、きみの掌に包まれたかった。
傷口が、ひどくさみしい。
誰よりもぼくを深く傷つけるひと、
きみの手はあたたかいと、ぼくは早くきみに言いたい。
菅田将暉から映画へのコメント
傷みに耐えられる心など
ある筈もなく
果てしなく痛々しい
でもその姿が最高に美しい
人間には愛がある
そう教えられた気がします
特別映像
映画『マティアス&マキシム』は2020年9月25日(金)より新宿ピカデリーほか全国で公開!
監督・脚本:グザヴィエ・ドラン
出演:ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス、グザヴィエ・ドラン、ピア・リュック・ファンク、ハリス・ディキンソン、アンヌ・ドルヴァル
配給:ファントム・フィルム
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