『ミッドナイトスワン』の“925秒予告編”お披露目イベントが9月10日（木）に都内で行われ、草彅剛、服部樹咲、真飛聖、内田英治監督が登壇した。

本作の公開日である9月25日にちなんで、“925秒”で作られた予告編が披露された今回のイベント。15分25秒という予告編が報道陣に披露された後に登壇した草彅はMCに感想を聞かれると「まだ見てないんです」と明かしつつ、「たくさんの方の目に留まって、一人でも多くの方に関心を持ってもらいたい」と期待を寄せた。冒頭では「そんなに見せちゃっていいのかな？」と心配する場面もあったが、「これを見ておなか一杯になって“もういいや”となると言う方もいるかもしれないけど、そうならないと思います。素晴らしい挑戦だなと思う」と作品の仕上がりに自信を見せた。

一方で、すでに925秒予告編を見たという真飛は「私の大好きなシーンがいっぱい入っていたのでドキドキもしたけど、おなか一杯というより、より興味がわく。もっともっと見たくなる予告編だと思いました」とコメントし、これに草彅は「作戦大成功」とニヤリとして見せ、笑いを誘った。

今回、凪沙という役を演じるにあたっては「みなさんに助けられた」と振り返る草彅。特に少女・一果を演じる服部の初演技について「樹咲ちゃんがカメラの前に立つと一果にしか見えない。考えて演じるんじゃなくて、樹咲ちゃんの目を見て演じようと思った」と明かした。その服部は「監督に“自然な感じで”とアドバイスをいただいていたので、ありのままを出せるようにがんばりました」と答えた。そんな服部との演技を「今までで一番無意識の状況で演じることができました。“エピソード０ 草彅剛”」と表現し、会場を沸かせた。

また、編集中には、草彅演じる凪沙と、服部演じる一果それぞれに感情移入をするスタッフがおり、「凪沙のシーンをカットすると、凪沙派から『なんでカットするの？』と」と声が上がるほどだったといい、内田監督は「僕の現場であんなにスタッフの涙を見たのは初めて」と振り返った。

最後に草彅は「ドキドキワクワクしています。この作品のすばらしさに触れてくれるということが僕自身うれしく思います。コロナ禍で大変な時に、こうやって公開に向けていけるということがうれしいです。みなさんの感想の一言が次につながると思います」と本作をアピールした。

本作は、トランスジェンダーの凪沙と、親から愛を注がれることなく生きてきた少女・一果の姿を通して“切なくも美しい現代の愛の形”を描く「ラブストーリー」。故郷の広島を離れ東京、新宿を舞台に生きる凪沙は、あるきっかけで親戚から預かった一人の少女と暮らす事になった。一果と出会ったことにより孤独の中で生きてきた凪沙の心に今までにない感情が芽生える。一人生きてきた少女との出会い、自らの“性”の葛藤、実感した事の無かった“母性”の自覚を描く軌跡の物語。凪沙を草彅剛が演じる。

【写真・文／編集部】

※初稿掲載時に一部漢字に誤りがございました。大変失礼いたしました。

映画『ミッドナイトスワン』は2020年9月25日（金）よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開！
監督：内田英治
出演：草彅剛、服部樹咲、田中俊介、吉村界人、真田怜臣、上野鈴華、佐藤江梨子、平山祐介、根岸季衣、水川あさみ・田口トモロヲ・真飛聖
配給：キノフィルムズ
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