劇場アニメ『海辺のエトランゼ』の公開後舞台挨拶が9月20日(金)に都内で行われ、橋本駿役の村田太志と知花実央役の松岡禎丞が登壇した。
9月11日(金)より公開されている本作。「初日の舞台挨拶映像でも『ホッとした』と話したのですが、今も別の意味でホッとしてます」と笑みを見せた村田。当時の状況もあり、アフレコ収録も1か月後ろ倒しになったことを明かした。様々なことを乗り越え公開を迎えた今、村田のSNSなどには前向きなコメントが多く届くと言い「僕たちのやってきたことが報われたと思いました」と満面の笑みを見せ、松岡は「無事に公開を迎えられて、皆さんに届けられたことが嬉しい」とコメント。「(『海辺のエトランゼ』の)あの世界観が皆さんの心に残るように演じていたので嬉しいです」と続けた。
お互いが演じた駿・実央という役柄について、村田は「原作より(駿の)めんどくささが増している」と苦笑いを浮かべ、「ト書きに“ぶたれるクズ男”“走るクズ男”と書かれていまして・・・愛がないと書けないですよね」と笑った。一方で松岡は「ドラマCDでは間尺がきまっていないため、ある程度自由にできるのですが、映画は間尺が決まっているので・・・」と、映像だからこその大変さがあったようだが、「ドラマCDのラインは崩したくないと思ったので、ドラマCDを主軸にして、実央を演じました」と口にした。
公開後舞台挨拶ということもあり、本編のお気に入りのシーンを挙げ、村田はファンの間でも“キュンキュンする”と話題となっている実央がベッドの上で「バカッ」と駿に向けて言うシーンを挙げた。松岡自身も「(そのシーンは)こだわりました」明かし、テストで感触をつかみ本番では少しだけテストより気持ちを乗せたといったコメントをする中、舞台上では徐々にその「バカッ」を生で聞きたいという雰囲気に・・・。松岡は「えっ!? ここで?」と驚くものの、村田が駿のセリフで助け舟を出すと、松岡はテレながらも「バカッ」を披露した。
最後に松岡は「みなさまの前で舞台挨拶をさせていただけるということが、今のご時世本当にありがたいことだと思います。これからも『海辺のエトランゼ』をよろしくお願いいたします」、村田は「エトランゼが大好きでたまらない人達が作った作品です。普通の恋愛をしている2人がちょっとずつ前に進んでいく物語です。ご覧になっていただいて、優しい気持ちになっていただければ嬉しいです」と本作をアピールした。
小説家の卵の橋本駿と海辺に物憂げに佇む少年、知花実央。そんなふたりの初々しくも、もどかしい関係を描いた「海辺のエトランゼ」(紀伊カンナ作・祥伝社刊)が、BLアニメレーベル「BLUE LYNX」にて劇場アニメ。アニメ化にあたって、作者・紀伊カンナが監修、キャラクターデザインを担当。制作は2Dおよび3Dアニメーションを主軸とした映像制作を行っているスタジオ雲雀。監督を務めるのは大橋明代。2人のドラマと美しい沖縄の自然を、光、色彩、音、すべてにこだわり丹念に描く。駿と実央の繊細に揺れ動く心を表現する、駿役・村田太志と実央役・松岡禎丞の演技にも注目。静かにくり返す波の音。満天の星空。ゆったりと流れていく時間。訪れたものすべてを包み込む沖縄の離島で、純粋で、あたたかく、でも不器用なふたりの恋が育まれる。
映画『海辺のエトランゼ』は全国で公開中!
監督・脚本・コンテ:大橋明代
声の出演:村田太志、松岡禎丞
配給:松竹ODS事業室
©紀伊カンナ/祥伝社・海辺のエトランゼ製作委員会
©紀伊カンナ/祥伝社 on BLUE comics